食と健康学“ヒグマ撮影 自粛を”

　　 　　環境省「知床の川でビラ配る」2013年10月

　世界自然遺産の北海道・知床を流れる岩尾別川(斜里町)沿いに、
野生のヒグマを狙うカメラマンらが全国から集まっている。
至近距離まで近づいたり、撮影に熱中して取り囲んだりする危険な行為もあり、
環境省など関係機関は10月18、19日、現地で撮影自粛を求めるビラを初めて配った。

　岩尾別川はオホーツク海に注ぐ渓流で、秋が近づくとカラフトマスやサケが遡上する。
これを狙って、今年は8月下旬から2頭のヒグマが対岸に出没。
路肩には連日のように十数台の車が止まり、
九州や近畿など道外ナンバーも珍しくない。
泊まり込みでチャンスを待つカメラマンもいる。

　環境省は「至近距離での撮影や取り込みはヒグマを興奮させ、
人身事故につながる危険性が高い」と判断。
野生動物の撮影は禁止できないため、
周辺での撮影や河川敷への立ち入り自粛を求めるビラを配った。

　一方で、撮影のために誘引用のエサを置く行為にも神経をとがらせている。
岩尾別川では9月中旬、
サケ15匹が道路脇の湖畔と河川内にまとまって捨てられていたという。

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