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山親爺@Black-Bearが、日々の活動と体験雑学を綴っていす。
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   群れで移動「把握難しく」

 スズメの減少が話題になっている。
農業被害額や駆除個体数の変化、本州の何ヵ所かの調査で、
この20年間に20~50%に減った、とも推定されているようだ。
特に都市部では、スズメの少子化傾向が強いという。

 理由は幾つか考えられるが、田畑が減り、
道路の舗装が進んで餌を取りづらくなったことや、住宅の密閉度を上げるために
建物の凹凸を減らした結果、巣を作る隙間がなくなったことなどが考えられる。
スズメの子育てには餌も巣も必要だが、それらをセットで満たせる環境が少なくなっている、
ということらしい。

 北海道でもスズメが減ったとされるが、おそらく本州とは事情が異なる。
少なくとも札幌周辺では数年前に多くのスズメが死んだからだ。
原因として有力なのが、食中毒を起こすサルモネラ菌に感染したという見方だ。
管理の悪い餌台などがこの病気を広めた可能性も示唆されている。
こうして札幌周辺のスズメは、ある年一気に数を減らした。

 繁殖に適した環境が減ることと、病気などで多くの個体が死ぬこととは、
個体群に与える影響は異なる。
そのため違った視点が必要だ。
繁殖がうまくいっていれば、いったん減った数もやがて回復するだろう。
しかし再び大量死が起こる可能性は別個に気にかけておく必要がある。

 スズメの生息状況を把握するのは意外と難しいが、
繁殖期は縄張りをとくって生活するため、
ルートを決めて調査することで一定区間の数を推定できる。
また、巣立ったヒナを観察することで繁殖状況を確かめることもできる。
こうした夏場の調査から、
札幌周辺のスズメの数も除々に回復していることが分かってきた。

 一方、なかなか把握が進まないのが越冬期。
すずめたちは縄張りを離れてあちこちに移動するし、大きな群れを作ることもある。
一生懸命に探し回ってもさっぱり見つからないこともあれば、
古い納屋や牛舎にわんさか集まっていることもある。
オンコ(イチイ)などの針葉樹の中で群れていると、さっぱり観察できない。

 とはいえ、過去に多くのスズメが死んだ積雪期の動向には要注意だ。
冬場に群れるからこそ、病気に集団感染しやすいとも考えられる。
札幌周辺のスズメは、どんな場所で、どのようにして冬を越しているのか。
地道に歩き回って調査を続けるしかない。

 あまりに近い存在ゆえ、一般にも、そして研究者からも関心を寄せられなかったスズメ。
だが身近な存在だからこそ普段から注目し観察していきたいものだ。

(北海道自然史研究会会員 エコ・ネットワーク研究員 長谷川 理)  北海道新聞記事

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