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山親爺@Black-Bearが、日々の活動と体験雑学を綴っていす。
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  アポイ岳でハイマツの除去作業を行う
 アポイ岳ファンクラブのメンバー


「様似・アポイ岳」北海道

 国内では様似町のアポイ岳だけに生息する国の天然記念物「ヒメチャマダラセセリ」が
生息環境の悪化で絶滅の危機にひんしている。
チョウの保護運動を通して自然再生に取り組むNPO法人日本チョウ類保全協会(東京)が
地元住民ととともに、ハイマツを伐採するなどして本来の高山植生の復活を目指す
保全実験をアポイ岳で始めた。

 同協会の中村康弘事務局長をリーダーに、高山植物の再生に取り組む地元の
アポイ岳ファンクラブのメンバー、高山植物の専門から約20人が5月21日、22日の両日、
ノコギリなどを背負って山に登った。

 7合目付近に10㍍×20㍍と10㍍四方の二つの試験区を設定。高山植物の踏みつけなどに
注意しながら慎重にハイマツを根元から切り取った。
ヒメチャマダラセセリの幼虫が食べる高山植物キンロバイ(バラ科)を一株ずつ確認しながら、
大株のキンロバイを矮小化させるために剪定した。
卵を産み付けられるのが池際の若葉だから。

 ヒメチャマダラセセリは1973年にアポイ岳で発見され、2年後には天然記念物に指定された。
だが、「お花畑」と呼ばれる高山植物群落にハイマツなどの低木が入り込み、生息環境が悪化。
同協会の中村事務局長らが一昨年から緊急調査を行い、
幼虫の個体数などから成虫は多く見積もって数百個体以内と推定した。
「種として存続するには危機的な状況」として、ハイマツの除去とキンロバイの矮小化を軸とする
生息環境の再生実験を提言し、文化庁や道の許可を得て実現させた。

 アポイ岳は、超塩基性の特殊な土壌条件から多くの固有植物が生育、海霧や少雪などの
気象条件などから標高800㍍そこそこの低標高ながら稜線部を中心に高山植生が成立。
「アポイ岳高山植物群落」として国の特別天然記念物に指定されている。
今回の試験区はその指定地域外で、景観にも配慮して登山道から見えないところに設定した。
かつての「お花畑」のほとんどがハイマツで覆われ、
食草のキンロバイが大株になってしまった場所。

 今後は、植物専門家や地元住民らとともに植生の変化や幼虫の調査を実施。
試験区の増設も視野に、ヒメチャマダラセセリの生息に適した良好な高山植生への
復元効果を調べる計画。

 中村事務局長は「息に長い取り組みになるが、地元の人たちや植物の専門家と協力し、
高山植生とヒメチャマダラセセリの個体群の回復方法を確立したい」と話す。
アポイ岳ファンクラブのメンバーは「何もせずにヒメチャがいなくなってしまったらどうしようもない。
ハイマツには申し訳ないが、『お花畑』復活の第一歩」と実験の成果に期待している。
 

  
 
※ ヒメチャマダラセセリ
 
 セセリチョウ科で、茶褐色に白い斑点があり、開長2、5㌢。
 北方ユーラシアに広く分布するが、日本ではアポイ岳周辺の
高山帯だけに生息する。
  環境相のレッドデータブックで絶滅危惧種に指定されている。
  成虫が見られるのは5月初旬~6月下旬。
 
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