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山親爺@Black-Bearが、日々の活動と体験雑学を綴っていす。
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 来店客にトキシラズを勧める
札幌多田水産の多田健三社長
 

  春は脂の「トキシラズ」

 道産サケは秋以外にもある。
春から初夏にかけて、太平洋沖などで捕れるトキシラズも脂の乗りがよくて
おいしい代表選手。
スーパーでは近年、安い輸入養殖サケが幅をきかせているために、
トキシラズはなじみのない世代も増えている。
その魅力を伝えようと、漁業関係者が力を入れ始めた。

 5月23日朝の札幌中央卸売市場(札幌市中央区)。
 1匹ずつ発砲スチロール製の魚箱に入ったトキシラズがずらりと並び、
競り人の威勢のいい掛け声が響いた。
市場関係者によると、今年は海水温が低く、漁期は例年より2週間ほど遅れぎみという。

 北海道日高管内の定置網で漁獲され、重さ2㌔台前半と小ぶり。
卸値は㌔当たり600~700円とトキシラズとしては安い。
仲卸業者、カネマル中西商店(札幌)の佐々木輝男社長(59)は
「水温が上がれば、脂が乗って大きなトキシラズが出てくる」と今後に期待する。

 「生まれは極東」
 トキシラズは、秋サケと同じ種類で和名はシロザケ。
大半がロシア極東のアムール川などの生まれ。

 秋に産卵のため生まれ故郷の川に近づく時に漁獲される秋サケに対し、
トキシラズは季節外れの春から初夏にかけて捕れる。
「時を知らないサケ」(時不知)という意味でこう呼ばれる。
稚魚が川を降りてから、北海道内の沿岸部や日本、ロシアの200㌋内を回遊中に
漁獲されている。
シロザケは時期や場所、成熟の度合いによって、一部は別の名称でも呼ばれる。
秋に捕れるシロザケの中には、ケイジ(鮭児)やメジカ(目近)という名もある。

 秋サケは4年魚が中心で産卵期が近づくと、卵や白子の中に栄誉分を蓄える。
それに対し、トキシラズは秋サケより1歳ほど若く、生殖年齢に達していない。
このため、体に栄養分が行き渡り、脂分も乗っている。

 「全国にフアン」 
 「もうトキシラズいただけますか」。
札幌・ススキノの老舗日本料理店「酒房 しんせん」には5月に入ると、
なじみ客からそんな電話が頻繁に入る。
道内だけでなく、東京から四国、九州と予約客は全国に及ぶ。

 定番は、トキシラズの切り身を炭火で焼き、しょうゆやみりんなどのたれに漬けた焼き漬け。
塩ふり焼きのほか、蒸したり、揚げたり、あら炊きなどになる。
捨てるところはほとんどない。

 トキシラズを提供する期間は20日から6月末までと短いが、この期間で例年、約80匹を使う。
店主の越後茂樹さん(58)は「養殖サケと比べ、トキシラズは香りや肉質のしっとり感が違う。
道産子より本州のお客さんの方がその辺りの違いをよく知っていますよ」と話す。

 「食文化の危機」
 トキシラズは、6月中旬に行われる北海道神宮例大祭のころ漁の最盛期になる。
そのため、30年ほど前までは、祭りに合わせて多くの家庭で夕食のごちそうとして出された。
運動会時期とも重なり、家族みんなが焼いた切り身を食べるのは風物詩だったという。
道内水産卸大手カネシメ高橋水産(札幌)の本多敬一監査役(64)は
「脂の乗った切り身が本当においしかった。子ども心にも楽しみでしたよ」と懐かしむ。

 水産庁によると、サケの国内消費量は年間約50万㌧で推移し、
2011年度の国内漁獲量は16万6千㌧、輸入量は36万6千㌧。
自給率は年々減少している。
道内で漁獲されるサケは年間13万トン前後だが、トキシラズは全体の20分の1(推定)程度と
1万㌧を着切る水準で、供給量も十分ではない。

 このままではトキシラズの食文化そのものがなくなる ― 。
そんな危機感から、道漁連と道東の9漁協は「北海道春鮭鱒普及協議会」を昨年設立。
今年に入り、市内などの鮮魚店約130店にポスターを掲げるなど本格的なPRに取り組む。

 札幌市白石区で鮮魚店を営む札幌多田水産の多田健三さん(60)は、
カルパッチョやムニエルなどの作り方を記したA4判の紙を用意、来店客に配っている。
「洋食にも合うような食べ方を提案、まずは親しんでもらいたい」と話す。

 春鮭鱒普及協議会とは別に、根室市と市内の4漁協でつくる
「根室おさかな普及委員会」もPRゆかりの飲食店にトキシラズを使った
創作料理を作ってもらったり、ソフトバンクなど首都圏の企業の社内食堂に
食材を提供する予定。

 「漁獲低迷 苦境続く」 
 
トキシラズやカラフトマスを捕るサケ・マス漁には、流し網漁と定置網漁がある。
日本とロシアの200㌋内で操業する流し網漁は漁獲量の低迷や漁価安に加え、
近年の燃料費の高騰などで厳しい状況が続く。
「活締め」で鮮度の高い魚を提供し湯と、漁業関係者は奮闘している。

 太平洋北部のオホーツク海やベーリング海は世界屈指の好漁場。
北洋サケ・マス漁場は1910~70年代に盛んに行われ、缶詰加工などの装置を搭載した
大型船と数十隻の漁船からなる船団ではサケが大量に捕獲され、加工された。
しかし、サケが遡上する母川のある国に資源管理と漁獲量の決定権があると考えられる
「母川国主義」が重視され、77年には200㌋規制が始まって操業水域は縮小された。
 
92年には北太平洋公海での操業が禁止され、現在は日本200㌋内とロシア200㌋内で
流し網漁が行われている。

 流し網漁は数㌔にも及ぶ網をサケの群れにぶつかるように夕方仕掛け、早朝に引き揚げる。
流通するトキシラズの大半は流し網で捕った魚。
太平洋小型さけ・ます漁業協会(札幌)によると、
日本200㌋内では今年、昨年より1隻多い62隻が出漁している。

 ロシア200㌋内は、ロシア側が資源状態の悪化などを理由に
操業条件を厳しくする傾向にある。
今年の日ロ政府間交渉は約1ヵ月遅れで妥協し、月末にも出漁できる見通し。
ただ、採算面が厳しいことから、北洋サケ・マス漁基地として栄えた釧路港では、
釧路市内の漁船が今年初めて1隻も出漁しない事態になった。
「出漁すると1週間は帰ってこられない。若手が定着できるような雇用対策も急務だ」と
漁業関係者は打ち明ける。

 一方、定置網漁は沿岸に立体構造の網を建てて、回遊するトキシラズを漁獲する。
定置網は迷路のようになっていて、魚が一度入り込むと容易に出られず、
袋状の網に誘い込まれる。
道内では、オホーツク海や釧路・根室、日高から室蘭に至る太平洋沿岸で幅広く行われ、
漁期は主に4月中旬から7月末まで。

 少しでも鮮度を上げようと生きたまま血を抜く「活締め」をする例も増えてきた。
標津漁協(根室管内標津町)は2011年から、すべてのトキシラズで実地している。

 同漁協の山田克己事業部長(48)は「水揚げ本数が多いと漁師の負担も重いが、
他産地と比べ差別化につながる。頑張ってやり続けたい」と話している。 北海道新聞記事


 「トキシラズ 今年も豊漁」胆振沖 6月14日

 高級サケとして知られるトキシラズが北海道・胆振沖で豊漁となり、市場を活気づけている。
漁獲量は例年の倍以上で、2年連続の豊漁。
 室蘭市公設地方卸売市場では6月13日、同市や登別市、
白老町の沖合で取れたトキシラズ約7・7㌧が競りにかけられた。
1匹4㌔前後が中心で、最大で7・5㌔の大物も。
㌔当たり千~2600円で取引された。
独立行政法人水産総合研究センター北海道区水産研究所(札幌市)などは豊漁の原因について、
「海水温の変化で、網の場所とトキシラズが回遊するやや暖かい海水層が交錯したことが
要因ではないか」とみている。

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