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山親爺@Black-Bearが、日々の活動と体験雑学を綴っていす。
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 「食を学ぶ」幌加内高校  

 北海道・旭川市から車で約1時間の幌加内町は、
日本一のそばの作付面積を誇る。
1954年に町立農業高校として創立した幌加内高校は、
そばが「必須科目」という全国でも珍しい学校だ。

 1994年、当時の校長が
「そば生産日本一の地ならではの特色を」と発案した。
それから20年がたち、学校の知名度アップに大きく貢献している。

 校舎の裏手にある「そば道場」で授業が始まった。
「始め ! 」の声がかかると、生徒は一新にそば打ちに向かい、
聞こえるのは息遣いだけになった。

 1㌔のそば粉をふるいにかけ、水を少しずつ加えて練り、のし棒でのばす。
粉は手のひら大の玉となり、さらに布のように円く薄くなった。
四角形に整えてたたみ、包丁で細かく切って出来上がり。

 道具をきれいに拭いて元の位置に戻してから、初めて「終わりました」と声が出た。
早い生徒は30分ほどしかかからなかった。
「そば打ちは何度やっても難しいです。特にこねる時はめっちゃ力がいるから、
筋力トレーニングもしました」と3年生の猪谷有未さん(17)は話す。

 全生徒が卒業までに「素人そば打ち段位」を取る。
初段は言うまでもなく、3年生は18人のうち14人は2段、2人は3段の腕前だ。
2段の木村美乃梨さん(18)は「集中力が一番大事」と言う。
行程の一つでも手を抜くと、余りかすが増えたり、けがをしたりするからだ。
木村さんが「100点満点」と振り返るのは、
昨年の「全国そば打ち選手権大会」リハーサルの1回だけ。
「本番は手が震えて全然ダメでした」と笑う。

 そばを担当する高本高宏教諭(42)は
「集中しなければ、しっかりしたそばはできない。
最後まであきらめない力を育てたい」と狙いを話す。
 
  高本教諭は2008年に同校に赴任してそば打ちを始め、現在4段の達人だ。
そばを打つ生徒に鋭い視線を向け、
「水が足りないんじゃないか」「正確に、正確に」と声をかける。

 幌加内は人口密度が全国一低い町として知られる。
全校生徒64人のうち、幌加内の中学から来たのは1人だけ。
多くは旭川や札幌方面の出身で、近くの寮で共同生活を送る。
「そば打ちをやってみたい」と進学した生徒もいる一方、
中学時代に不登校などでの問題を抱え、
「環境を変えてリセットしたい」とやって来る生徒もいる。

 同校にとってそば打ちはあくまで「教育」。
集中力を身につけ、達成感を得ることで自信を持ってもらうことが一番の目的だ。
同校で語り継がれる卒業生がいる。
11年に始まった全国高校そば打ち選手権大会で、
初代チャンピオンに輝いた高崎瞳さん(20)だ。
テレビでも大きく紹介された。

 高崎さんは北海道比布町出身。
中学時代に学校の人間関係に悩み、ほとんど通えなかった。
「環境を変えたい」と幌加内高校を選び、そばに出会った。
高本教諭が「ずばぬけた実力」と認める腕前で、
生徒代表として町内外の行事に参加した。
「自分が何かに選抜されたのは初めての経験だった。上達していくのが自分の目でもわって、
とても自信になった」と振り返る。

 卒業後は東京・銀座で手打ちそばを出す居酒屋に就職し、そば打ちを指導した。
今は故郷の比布町で子育ての最中だ。
「そばを打ち続けたことでついた粘り強さと体力が仕事に生きた。
しばらくは子育てに集中して、
一段落したらまたそば打ちの経験を生かした仕事をしたい」と張り切っている。
朝日新聞(山吉健太郎 記者)

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