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山親爺@Black-Bearが、日々の活動と体験雑学を綴っていす。
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  「食を学ぶ」稚内市立宗谷中学校  

 全国最北端・稚内市にある宗谷中学校。
保護者の約9割が漁業関係者という同校の体育館に昨年11月、
小学生から大人まで50人を越す人たちが集まった。

 45年目になる「産業教育」の発表会。
全校生徒34人が斑に分かれ、パワーポイントを使いながら
工夫をこらす。
ホタテの模型でむき身の取り出し方を実演したり、
工場見学の様子を寸劇にしたり、観客もパイプ椅子から身を乗り出すように
舞台を見つめ、耳を傾けた。

 1年生は漁を体験し、2年生はタコの薫製づくりを中心に加工を学び、
3年生は自分たちでつくったホタテの薫製を販売する。
地元の特産品を通じて、3年間で漁労、製造・加工、流通までを体験するのが「産業教育」。

 目的は「地域に誇りを持ち、地域に学ぶ」こと。
その成果を発表する「水産タイム発表会」には、保護者だけでなく、
地元の小学生や漁師たちも招かれる。

 タコとホタテの薫製をつくるのは、校舎の向かいにある水産棟。
貝から取り出したホタテの貝柱は、手やピンセットで一つ一つ丁寧に周りの
すじや汚れを取り除く。
この一手間で煙がまんべんなくきれいにかかる。

 タコは頭の部分を薄切りにして薫製に。
適度に固い半解凍の状態で1㌢未満にそそいでいく。
薄いビニールの手袋だけで冷たいタコをつかみながら、
生徒たちはてきぱきと包丁を動かす。
「ホタテの薫製、ありませんか」  昨年秋、ふらりと校舎に立ち寄った男性が尋ねた。
知人からもらっておいしかった薫製を探し求めて訪れたという。
文化祭と、3年生が札幌でする販売実習でしか売らないのに、
毎年何件か電話で問い合わせがあるという。

 恒例になった薫製作りだが、前年を踏襲するだけということはない。
 昨年はホタテをいぶすのに長年使ってきたナラのおがくずが
販売先の都合で入手困難に。
あっさりとした香り付けで、素材の味が生きていたが、代わりにタコを使っている
マツのおがくずに替えてみた。
松ヤニが薫製らしいパンチをきかせる。
生徒たちで食べ比べ、投票の結果、マツでいこうと決めた。

 「一つ一つの活動が初めてだから楽しい」。
そう言って笑うのは、部活動でシマエビの飼育や生態観察、薫製の研究をしている
水産部副部長の畑汐音さん(3年)だ。
父親は漁師で、1年生のエビ籠漁の授業で籠作りを指導したこともある。
宗谷中の卒業生の父親に、昔つくっていたというホッケの燻製について聞くなど
「質問することが増えた」という。

  「親が漁業関係者だとしても、手伝うのが当たり前という環境はもう昔のこと」。
産業教育のために長年船を出してきた漁師の成田功さん(62)は話す。

 産業教育が始まった1968年は、宗谷の漁獲高が減少し、
若者が職を求めて外に出る時代だったという。
「ここで生きる方法を子どもたちに身につけてほしい」と始まり、
教育体形に合わせて内容を変えながら続いてきた。

 成田さんは「産業教育の漁では、取れる量が少ないという失敗もある。
でも、そこからどうしたら取れるようになるのか工夫をする。
子どもたちがどのような道を選んでも、社会に出たときに一歩踏み出すたくましさ、
『生きる力』を教えたいという気持ちに変わりはない」。
産業教育は「地域の財産」だと言う。

 水産部の3年生はもうすぐ後輩への引継ぎを迎える。
畑さんは後輩たちに「地域の人に支えられてやってこられている、
ここしかない伝統なんだということを伝えたい」と胸を張った。 朝日新聞

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