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山親爺@Black-Bearが、日々の活動と体験雑学を綴っていす。
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  「コンブ復活に効果」北海道・寿都町

 鉄をつくるときに出る副産物「鉄鋼スラグ」が、
豊かな海を取り戻すために一役買っている。
これまでは埋め立てやセメントの原料に使われてきた。ところが最近、
人口的な魚礁の材料として生かされ、海藻が育たなくなる
「磯焼け」をなおす効果などが注目されている。

 札幌市からバスで約4時間、日本海に面した北海道寿都町。
六条地区の海辺から、ゴム長をはいた町職員が歩いて海に入っていった。
岸から3㍍ほど離れた地点で、職員が腰をかがめ両腕を海につっこんだ。
「ザバッ」と海面を割って出てきたのは、抱えきれないほどのコンブ。

 人口約3300人の町は、ウニやアワビなどの漁業が主力産業。
しかし、20年以上前から海藻類が育たなくなる「磯焼け」に悩まされてきた。
原因の一つは、海中の鉄分濃度の減少とされ、樹木の伐採などで
森が荒廃していることが影響していると指摘されている。
北海道だけでなく全国の沿岸部で起きている現象で、
計5千㌔に及ぶ海岸線でみられる。

 六条地区は町で最も磯焼けが深刻な場所だったが、そこにコンブが戻りつつある。
海藻類が生えると、それをエサにするウニが増える。
魚の産卵や成育の場所にもなり、水産資源の復活につながる。

 「まだ始まったばかりで漁獲量には結びついていないが、これからが楽しみ」と、
町漁業協同組合の木村親志専務理事は期待する。

 藻場の再生のきっかけになったのが鉄鋼スラグ。

 新日本製鉄は、スラグに含まれる鉄分の効果に目をつけ、
廃木材チップを発酵させた腐植土とスラグを混ぜた「鉄分供給ユニット」をつくった。
約150㌔の重さのユニットを詰めて袋39個を波打ち際に埋め、
人口的に鉄分を海中に流し出せるようにした。
その結果を確かめるため、2004年から北海道増毛町で実験を始めた。

 それを知った寿都町の片岡春雄町長は、06年に東京の新日鉄本社に出向き、
「うちが再生できたら、全国どこでも通用する」と訴え、町でも実施するよう要請した。

 そのかいあって、07年から実験が始まった。
3ヵ所の波打ち際に計約15㌧分の「鉄分供給ユニット」を埋めた。
潮の満ち引きでユニットが海水につかり、鉄分が海に流れ出る。
町は昨年度から正式に藻上再生をめざす事業を立ち上げ、磯焼け対策を本格化する。

  「環境保全に用途多彩」

 新日鉄は寿都町と同じような実験を全国約20ヵ所でやっている。
海の再生に効果があることを実感してもらい、
鉄鋼スラグの買い手を増やすねらいだ。
鉄鋼スラグの用途は時代とともの変わってきた。
1960年代は主に製鉄所を拡張する埋め立ての資材だった。
石油危機後は、セメント材料や道路の舗装の際の材料などにも用途が広がった。
スラグを原料とするコンクリートは強度に優れ、
明石海峡大橋や東京湾アクアラインなどにも使われてきた。

 しかし、00年代に入ってからは大規模な公共事業やインフラ整備が減った。
鉄鋼大手各社は大学や他業種と協力して開発を進め、
新たな用途として浮かんできたのが「海の再生」といった環境対策だった。

 新日鉄だけでない。
JFEスチールは、鉄鋼スラグを加工して幅1㍍ほどの「ブロック」をつくった。
サンゴや貝殻と同じ成分を含んでいるため、
海底に沈めておくとサンゴ礁の再生に役立つとされ、
沖縄県宮古島沖などで実験に取り組んでいる。

 神戸製鋼所も、鉄鋼スラグを原料にしたピラミットのような骨組みをつくり、
魚が集まる「魚礁」にした。
幅が6㍍もある大きなもので、鉄分が豊富なので骨組みに藻がつき、
格好の魚のすみかになる。
兵庫県姫路市の沖合などで調査研究を実施中。

 一方住友金属工業は鉄鋼スラグが酸性の土を中和する効果に注目した。
北海道白老町の牧場で土壌改良をしている。
土の酸度が薄まると、植物や家畜が病気になりにくいという。

※  鉄鋼スラグ

 
鉄をつくるときにできる物質で、鉄鉱石の中の不純物と石灰が混じった石状のもの。
製鉄では、鉄鉱石と石灰石を焼き固めた「焼結鉱」と石炭を蒸し焼きにした「コークス」を
高炉に入れて化学反応(還元反応)させ、鉄を取り出す
このとき鉄1㌧に対し、約300㎏の鉄鋼スラグができる。
製鋼工程で生成されるものも含め、国内の年間生産量は約4千万㌧。 朝日新聞

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