忍者ブログ
MASTER →  ADMIN / NEW ENTRY / COMMENT
山親爺@Black-Bearが、日々の活動と体験雑学を綴っていす。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

  「開発30年」挑戦は続く
 
 「ゆめぴりか」は引っ張りだこだ。
イトーヨーカドーは昨年、オリジナルブランドとして、全国販売。
 5㌔3千円超の南魚沼産コシヒカリに次ぐ2700円弱と値は張るが、
「『味が抜群』の声が多く、リピーターも増えた」。

 関東で約120店を展開するスーパーのヤオコーも
「特売品を除けば売れ行きは一番。
昨年産米は一昨年産米の10倍の量を確保した」。

 米どころにも打って出た。
新潟県の大手スーパー、清水フードセンターが昨年12月に発売。
東川産を15㌧以上扱う予定だ。新潟で道産米が本格販売されるのは初めてではないかという。

 全日空は2月まで国際線ファーストクラスの機内食に使う。
各地のブランド米から選んで3カ月ごとに入れ替えているが、
「ゆめぴりか」は3回目。ここ数回採用されたのは、このコメだけだ。

 「まさに道産米で、すしが握れるとは・・・」。
こう話すのは、札幌市の老舗すし店「すし善」店主で「現在の名工」の嶋宮勤さん(70)。

 道産米はパサパサで質が良くなく、すし飯は本州産が常識とされた。
嶋宮さんは昨秋、ホクレン農業総合研究所のブランド米開発に協力した際、
ゆめぴりかを食べ、粘りとうまさに驚いた。
すし飯としては粘りがやや強いので、別の道産米「ななつぼし」と混ぜてみた。
すると、本州産米に負けぬ味になった。

 「ネタも地元産を使えば、本当の『道産すし』。今は1店舗だが、
いずれは全8店舗で道産米を使いたい」と話す。

 「ゆめぴりか」と「ななつぼし」は、日本穀物検定協会の食味ランキングで
道産米で初めて最高ランク「特A」に入った。
北大大学院とホクレン農業総合研究所が2009年に首都圏と札幌で実施した
大規模な食味試験でも、「ゆめぴりか」は1位に輝いた。

 最大の要因は「粘りの強さ」。
日本人がおいしいと感じるのは、粘りがあってほどよく軟らかいコメとされる。
粘りを左右するのは、でんぷんの一種アミロースの含有率で、少ないコメほど粘りが出る。

 昔の道産米のアミロース含有率は20%ほどだが、ゆめぴりかは15%前後。
品種改良で低アミロース化に成功した。
低アミロース米は他にもあるが、香りが悪いといった欠点が出ることもある。
だが、ゆめぴりかは弱点が少ない。

 同研究所の吉田慎一主査は「つや感の良さや、
冷めても食感が良い点なども優れている」と言う。
食味試験をした北大大学院の川村周三准教授は語る。
「30~40年前の道産米を知る人からすれば奇跡のような進歩」 1997年、
上川管内比布町にある道立農業試験場で約100組のイネが交配された。
その中の一つにアミロースの低い「北海287」と多収量の「ほしたろう」があった。
後にゆめぴりかになる組み合わせ。

 選抜と世代交代を繰り返し、味や収量、耐冷性、耐病性など多くの試験を経て、
1系統に絞られたのは11年目の2007年だった。
「先輩から脈々と続く積み重ねがあったからできた」。
開発チームの佐藤毅主幹(50)は語る。

 原点は80年に始まった良食味米開発プロジェクト。
「まずい」道産米は不人気で、転作に拍車をかけていた。
危機感を抱いた道は、収量から味重視へと方向転換。
道立3農試で、おいしいコメの開発が始まった。

 88年に「きらら397」が登場。
それまでと比べものにならないうまさで道産米の主力になったが、
本州産の最高級米には及ばなかった。
「コシヒカリに並ぶ品種を」と開発が続けられ、
「ななつぼし」「ふっくりんこ」などが次々に生まれた。

 きらら397開発にも参加した元農試職員の稲津修さん(68)はこの30年間の歩みを
「北海道コメルネサンス」と呼ぶ。
「失敗を重ねる中で独自技術も産まれた。品種改良だけでなく、栽培技術や貯蔵、
流通改善までオール北海道での取り組みが実を結んだ」

 アミロースと並ぶ重要な成分たんぱく質で、含有率が高いと硬くなる。
含有率は肥料の与え方など栽培法が大きく影響する。
ゆめぴりか農家で作る「新たなブランド形成協議会」は
「たんぱく質含有率6・8%以下」を目標に栽培法の確立や普及に取り組む。

 協議会の東広明会長(63)は「品質を維持するには土地や気象条件にあった作り方が必要」と
話したうえで、こう言い切った。

 「道内の生産者が一丸となり、意識をさらに高めれば、
日本一のコメ産地も遠い未来のことではない」

 道内の試験場全体では毎年、約300組のイネの交配が続けられている。
「品種改良に終わらない」と、上川農試の佐藤主幹。狙うのは「ゆめぴりか超え」。
 
 「北海道産米をめぐる主な出来事」
 1969年 自主流通制度始まる。
 1971年 減反政策が本格的に開始。
 1980年 道立農業試験場で良質米の開発プロジェクト始動。
 1988年 「きらら397」登場。
 1993年 全国的にコメ凶作でタイ米など緊急輸入。
 1996年 道産米の道内食率が統計を取り始めてから最低の37%に。
 1997年 道産米の消費率向上を目指す愛食運動始まる。
 2001年 「ななつぼし」登場。
 2002年 減反政策廃止を柱にとする改正食糧法が成立。
 2005年 「おぼろづき」登場。
 2008年 「ゆめぴりか」登場。
 10~12年「ななつぼし」と「ゆめぴりか」が日本穀物検定協会食味試験で最高の「特A」を獲得。
道産米の道内食率が80%を超える。 朝日新聞

  生活習慣病の改善にサン ケミストフーズのカバノアナタケを、お試しください。
 
「抗酸化物質」酵素培養・カバノアナタケ製品 無料サンプル・カプセル(菌子体 5 カプセル 菌核 5 カプセル)を追加致しております。 
PR
Comment
この記事にコメントする
お名前:
URL:
メール:
文字色:
タイトル:
コメント:
パス:
忍者ブログ [PR]