忍者ブログ
MASTER →  ADMIN / NEW ENTRY / COMMENT
山親爺@Black-Bearが、日々の活動と体験雑学を綴っていす。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

 クッチャロ湖の全景。
中央は大沼、奥へ小沼とポン沼が続く。
右側はオホーツク海。左下側が浜頓別市街

  「水質低下」食い止めろ

 2月2日は「世界湿地の日」。
多様な生態を育む湿原を守ろうと、
各国が「ラムサール条約」を結んだ日に由来する。
四半世紀前、国内で3番目に同条約の登録湿地に指定された
北海道・宗谷管内浜頓別町のクッチャロ湖では、
「クッチャロ湖等保全対策協議会」が今年で発足10年を迎え、
湖の環境保全のため官民が協力し合う取り組みが続けられている。

 環境省の水鳥監察館や温泉ホテル、キャンプ場などが整備された湖のほとり。
多数の愛鳥家が訪れる観光スポットであるだけでなく、
ワカサギやシジミ漁を営む漁業者もいる。
水辺は湿地につながり、周りは牧草地に造成され、広大な酪農地帯が広がっている。

 ところが、1997、2004年と、植物プランクトンが水面を埋めつくすアオコが大発生。
自然の浄化能力を超えた産業排水などの流入で湖水の窒素、
リン酸などが増え、いわゆる富栄養化が進行。
条約登録湿地に指定された当時より、水質はかなり低下しているとみられている。

 危機感を抱いた町、環境省や宗谷総合振興局、稚内開発建設部のほか浜頓別漁協、
東宗谷農協などに呼びかけて04年11月、官民合同の協議会を発足させた。
湖の現状と課題を話し合って問題意識を共有し、
各団体の事業に反映させるのが狙いだ。
共同事業として、微生物やゴミを取り除く炭素繊維を湖の流入河川に
合計3400本近く沈めたり、河川に6千本以上植樹したりしている。

 湖周辺では戦後、国による大規模な農地開発が進んだ。
1983年~95年と2001年~07年にも農道や用水路、暗きょ整備、
土砂投入による湿地の牧草地転用が行われ、工事に伴う土砂の一部が湖に流入。
しかも、営農が軌道に乗るにつれて、酪農家がつくる大量の堆肥や、
肥料代わりにまいた家畜糞尿が、降雨などで湖に流れ込んだとみられる。

 協議会構成員の道漁業環境保全対策本部は、昨年10月の協議会総会に提出した
水質調査報告書で「農地の排水性能を高める工事の結果として、
周辺流域からの各種成分の湖沼への流入が促進される」などと指摘。
さらに、「周辺の堆肥、糞尿散布の適正管理が湖内の富栄養化の進行、
アオコの発生抑制につながる」とした。

 これを受けて同農協は「堆肥舎の状況確認や適切な家畜糞尿の散布を指導したい。
組合員を納得させるため独自の調査も考える必要がある」と、
日々の営農指導に生かすという。

 環境省は07年に同湖保全事業計画を策定した。
しかし、切り札だった「複合型浄化池」は周辺地権者の同意を得られず、
代替案を検討しなければならないなど、環境保全への道のりは平坦ではない。
ただ、協議会では「しばらく姿を消していたイトウが戻ってきたり、
シジミの資源量が増えたようだ」と報告されるなど、
10年にわたる協議会の活動の効果が実を結びつつある。

※ クッチャロ湖
 
道北の町、宗谷管内浜頓別の北西側に広がる湖(約16平方㌔)で、
南側に大沼(約直径5・5㌔)、北側に小沼(同3㌔)とポン沼があり、平均水深は1・5㍍。
大沼は満潮時にオホーツク海から海水が流れ込む。
周辺はヨシなどの湿原で、春秋には数千羽のコハクチョウや数千羽のカモ類が飛来する。
1968年に北オホーツク道立自然公園、83年に国指定鳥獣保護区、
89年にはラムサール条約登録湿地となった。  朝日新聞

生活習慣病の改善にサン ケミストフーズのカバノアナタケを、お試しください。

酵素培養・カバノアナタケ製品 無料サンプル・カプセル(菌子体 5 カプセル 菌核 5 カプセル)を
追加致しております。

サン ケミストフーズ関心空間
PR
Comment
この記事にコメントする
お名前:
URL:
メール:
文字色:
タイトル:
コメント:
パス:
忍者ブログ [PR]