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山親爺@Black-Bearが、日々の活動と体験雑学を綴っていす。
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 「善玉の中に」裏切り者


 善玉コレステロール(HDL)は健康にいい善人。
悪玉コレステロール(LDL)を減らしてHDLを増やせば動脈硬化が減る―。
こんなコレステロールの常識が最近怪しくなってきた。
HDLにもさして善行しないただの人や中には悪人もいるらしい。
HDLは量だけでなく質も大事なようだ。

 何かと評判の悪いコレステロール。
実は、細胞膜やビタミン、ホルモンなどをつくるうえでなくてはならない。
食べ物にも含まれるが、主の肝臓でつくられ、体の隅々まで運ばれる。
この運び役がLDL。 コレステロールをタンパク質や脂で包んだもの。

 HDLは細胞で余ったコレステロールを集めて肝臓に戻す。
包んでいるタンパク質や脂がLDLと違う。
HDL濃度がもともと高くてLDL濃度が低い人は動脈硬化になりにくい。
動脈硬化症人にHDLを注射すると症状が和らぐことも知られている。

 そうした発想から血液中のHLD濃度を上げる薬の開発が進められてきた。
しかし、昨年5月、スイスの大手製薬企業ロシュが進めていた薬の開発が中止された。
臨床試験で濃度は上がったが、感心な心臓などの病気を防ぐ効果に差が出なかったからだ。
「善人のHDLを増やせばいいはず」という期待が裏切られた格好だ。

 HDLは集めたコレステロールを肝臓に戻すはずが、LDLに受け渡すことがある。
その仲介役を果たすのがCETPというタンパク質だ。
デンマークの研究者の調査では遺伝子の変異でCETPというタンパク質の量が少ない人は
HDLの値が1㌥リットル中70㍉グラム程度まで高くなり、心臓の病気になる割合は低かった。
開発が中止されたのはCETPの働きを抑えて、HDLの濃度を高める薬だ。

 別なCETP阻害薬が試験中で結論が出ないとはいえ、
いまのところ予防効果が見られていないのはなぜか。
大阪大の平野賢一講師(脂質学)は「何事も過ぎたるは及ばざるがごとしではいか。
CETP阻害薬はHDLが高くなりすぎる」とみる。
大阪大グループは、国内でCETPをつくる遺伝子がないCETP欠損症の人たちを調べた。
HDLの値が100を超え、むしろ動脈硬化になりやすい傾向があった。
「善行せずぶらぶら」 血管が詰まって心筋梗塞などを引き起こす動脈硬化の仕組みはこうだ。
LDLが体の中に多くなると酸化LDLに変わって、血管の壁の内側にたまる。
すると、体を守る警察官であるマクロファージが集まってきて、
酸化LDLを食べて退治しようとする。
だが、分解できるのは周りのタンパク質や脂だけで、
コレステロールは壊せずためこんでしまう。
そうしたマクロファージが原因で血管がはれるのが動脈硬化だ。

 HDLはマクロファージからコレステロールを抜き去る能力があり、
コレステロールを手放せば、マクロファージは動けるようになって血管から離れる。

 しかし、CETPが働かないと、HDLはコレステロールを抱き込みすぎて動きが鈍くなり、
コレステロールを集める役目を果たせなくなるのかもしれない。
血液中でLDLが増えていると思っていたら、実は一つ一つのHDLが重くなっていただけで、
働き者のHDLは増えていないのかもしれない。

「悪さをする仲間も」
 働かなくなっただけでなく、体に悪さをする「悪玉LDL」がいるのではないかという研究が
最近発表された。
一昨年、スイスのチューリッヒ大学病院のグループが米臨床研究専門誌に発表した研究では、
健康な人から採ったHDLは血管にいい効果があるが、動脈硬化症の人のHDLは逆に害を与えた。

 東京医科歯科大の古川哲史教授(循環器内科)は「酸化LDLと同じようなことをする酸化HDLが
患者の中では増えているのかもしれない」と話す。

 LDLはほぼ1種類だが、HDLには様々な種類がいる。
「HDL量だけでなくどんなHDLが含まれるか質も調べる必要があるのではないか」と
古川教授はいう。
身軽でコレステロールを集める余力の大きいHDLを増やした方がよさそうだ。

 細胞のコレステロールをHDLに引き渡す段階も重要という見方もある。
京都大の植田和光教授(細胞生化学)らは、HDLにコレステロールを受け渡す
ABCHDL1というタンパク質の様子を特殊な顕微鏡で観察した。
ABCD1は細胞脈の内側を動き回って余分なコレステロールを集め、
ある程度ため込むと動きを止めてHDLが受け取りに来るのを待っていた。
コレステロールの移動をスムーズにする新たな治療薬が考えられる。 朝日新聞

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