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山親爺@Black-Bearが、日々の活動と体験雑学を綴っていす。
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   岩手県金ヶ崎町で肉牛を育てる高橋隆子さん(右)と健治さん夫妻。放射能に汚染された牧草地は、草が伸び放題になっている。

 風評、除染「苦悩の農家」 


 ブランド和牛を育てている岩手県の畜産農家が、
牧草地の放射能汚染に苦しんでいる。
 東京電力福島第1原発事故に伴う飼料中の放射性セシウムの暫定許容値が
今春厳しくなったため、原発から百数十㌔以上離れた地域でも約4割の牧草地が利用できない。

 生産者の中には北海道出身者もおり、先が見えない不安や風評被害と闘っている。
「福島は大変だろうと思っていたが、まさか岩手でも牧草が刈れないなんて」。
県南部の奥州市江刺区でブランド牛「江刺牛」を生産する
農家平田勝彦さん(68)はため息をつく。
福島原発から約190㌔。北海道電力泊原発(後志管内泊村)から十勝管内の町まで届く距離。

 繁殖牛肥育牛など約170頭を長男耕人さん(38)と育てる。
2人は共に酪農学園大(江別市)の卒業生。
勝彦さんは東京出身で38年前就職した。
「北海道と違い、草地に適した平らな土地を探すだけで大変だった」。
だが、急斜面を切りひらくなど苦労して手に入れた11㌶の牧草地が今、一切使えない。

 国は今年4月、繁殖牛や子牛のえさとなる自給牧草の暫定許容値を従来の
1㌔当たり300ベクレルから100ベクレルに厳格化した。
その結果、県内約4万5千㌶の牧草地のうち、除染対象地域は従来の680㌶から
県南を中心とした約1万5千㌶に拡大。
宮城県でもほぼ全域の1万3千㌶で除染が必要になった。

 岩手県畜産課によると、県内ではほかの作物の田畑は除染対象となっていない。
牧草地は一度種をまくと数年は耕さない上、牧草は表面近くに根を張るため、
降り積もった放射性物質を吸収しやすいという。
県は農業公社に委託するなどして今後3年で除染作業を進め、牧草地の表層を裏返したり、
かき混ぜたりして放射性セシウムが牧草に取り込まれにくくする。
しかし勝彦さんは「少し掘れば石がでてくる土壌で、作業はそう簡単に進まないだろう」と話す。
代替肥料として無償支給される輸入牧草も「いつまで安定的に手にはいるのか」と不安を漏らす。

 農林水産省によると、岩手県で飼育されている肉用牛は10万6千頭で全国5位。
肉質の良い和牛は、江刺や全国的に知名度の高い「前沢牛」、
「奥州牛」などのブランド名で生産、販売される。

 奥州市に隣接する金ヶ崎町で奥州牛を育てる農家高橋隆子さん(55)は
北海道十勝管内音更町出身。
27年前に夫健治さん(60)と結婚し移り住んだ。
当時は米作りの傍ら数頭の繁殖牛を飼うだけだったが、
隆子さんが肥育の手掛け約50頭に拡大。
5年前、健治さんが勤務先の農協を早期退職し、専業農家となった。

 しかし、風評被害で最高等級の肉の出荷価格は震災前、
1㌕当たり平均2800円前後だったが現在は2300円程度。
差額は東電へ賠償請求の対象だが、地元スーパーで奥州牛の販売コーナーが縮小されるなど
ブランド力の低下も気がかり。
「肉として出荷する肥育牛には牧草を与えない上、全頭の放射能検査も行われており、
肉は絶対安心なのに」と片を落とす。

 だが、隆子さんは自分に言い聞かせるように言う。
「放射能の問題は大変だけど、ここで負けていられない。
安全でおいしい肉を作れば、いつか消費者は分かってくれると信じています」

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