急に我慢できないほどの尿意をもよおし、
漏らしてしまったり、頻尿になったりする過活動膀胱。
悩んでいる人は、40歳以上で、810万人といわれている。
命に関わる病気ではないが、仕事や睡眠が妨げられるなど
生活に支障が出かねない。
近年、副作用の少ない薬が登場し、治療の選択肢が広がっている。
「副作用の少ない薬登場」
埼玉県の女性(79)は、10年ほど前から急にトイレに行きたくなり、
頻尿に悩まされるようになった。
多い時は1日12回以上トイレに行き、我慢できずに漏らしてしまう。
受診した日大板橋病院で過活動膀胱と診断された。
過活動膀胱は、膀胱が縮み、過敏に働くことで起こる。
急に尿意をもよおし、漏らしてしまったり、昼も夜も頻尿になったりする。
40歳以上の12・4%との推計がある。
男女差はない。
女性は加齢や出産で膀胱や尿道を支えている筋肉が伸び、
弱くなることで起こるようだ。
男性は前立腺肥大症によって、尿道が圧迫され、
膀胱に負担がかかって起こることが多い。
治療では、膀胱の収縮を抑える抗コリン薬を使う。
以前は1日2回のむタイプが多かったが、
近年、1日1回のむだけで効果が長く続くタイプが登場。
今年、おなかや太ももなどに1日1回、湿布のように貼り付けるタイプも
公的医療保健が適用となった。
抗コリン薬は患者によって尿の出が悪くなるほか、
口の渇きや便秘などの副作用がある。
2011年には、交感神経を刺激して膀胱を緩めるミラベグロンという薬が発売された。
尿の出が悪くならず、口の渇きなどの副作用もほとんどない。
日大の高橋悟教授(泌尿器科)は「様々な薬が登場してきたことで、
症状に合わせ、治療の選択肢が広がっている」と話す。
「訓練や筋トレも効果」
治療は、体操や訓練でも効果が出る。
その一つが、おしっこをしたくなってもすぐにトイレに行かずに我慢する膀胱訓練。
初めは2~3分ずつ時間を延ばして膀胱に尿をためられるようにする。
もう一つは膀胱や尿道を支える筋肉を鍛える骨盤底筋体操。
椅子に座った状態や、仰向けに寝た状態で、肛門や膣を閉めたり緩めたりする。
3ヵ月ほど続けることで効果が出てくる。
国立長寿医療研究センターの吉田正貴手術・集中治療部長は
「膀胱訓練を続けることで、尿意がなくなる人もいる」と話す。
骨盤近くに電気で刺激を与えて、膀胱の収縮を抑える治療もある。
現在、国内で公的医療保険が使えるのは低周波を流す治療だけだ。
ただ、お尻の下腹部に電極を付ける必要があり、治療中にピリッとした痛みがある。
磁気刺激も有効だ。
磁場を発生させる装置付の椅子に1回20分ほど座って行う。
痛みはなく、服を着たままで受けられ、電気より膀胱の収縮を抑える効果は高いという。
今年、医療機器として承認された。
独立医科大排泄機能センターの山西友典センター長は
「自覚症状があっても、『恥ずかしい』と病院に行かない人も多い。
治療を組み合わせると、多くの患者は改善する。
症状があれば、泌尿器科の専門医らに相談して欲しい」と話している。 朝日新聞
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年をとると、骨や関節、筋肉など体を動かす
「運動器」が、うまく機能しなくなる人が増えます。
その原因の一つが、加齢とともにみられる筋肉の質と量の低下。
筋肉は運動すれば増やせますが、億劫でもあります。
そこで注目されるのが、サプリメント。
最近は、筋肉を効果的に維持し増強できる
アミノ酸の種類が分かってきました。
人の体の約20%は、たんぱく質からできている。
たんぱく質は、食事から摂取した後、消化酵素の働きでアミノ酸に分解される。
アミノ酸は血中に入ったあとに再度、たんぱく質に合成されて筋肉などになる。
筋肉の合成には必須アミノ酸が欠かせない。
体内では十分につくれないので食事で外から摂取するしかない。
中でも肉類は人体の組成に近いため栄養バランスがいい。
だが高齢になると、豆類などの植物性たんぱく質をとっても、
牛や豚など動物性たんぱく質は減る。
その結果、筋肉の合成が足りなくなってしまう。
そこで、サプリメントの研究が進んだ。
近年では、必須アミノ酸の一つであるロイシンが、
筋肉をつくる先導役となることが分かっている。
国立長寿医療研究センター所長の鈴木隆雄さんは一昨年、
このロイシンの濃度を高くしたサプリメントの効果について試験を行った。
筋肉の質と量が低下した75歳以上の女性155人を、
以下のような4グループに無作為に分け、それぞれ運動やサプリの
摂取を行ってもらった。
①のグループは、足腰を中心に屈伸などの運動各60分を週2回行い、
さらにロイシン高配合の必須アミノ酸混合物を1日2回(計6㌘)摂取。
②は、各60分の運動を週2回。
③は、ロイシン高配合物を1日2回摂取。
④は、1ヵ月に1度の健康講話だけを受験した。
筋肉などの変化を、12週間後に調べた。
すると、足の筋量と筋肉は①が最も増加していた。
効果の順はグラフのように②、③、④とはっきりと差が出た。
歩行スピードは①、②で改善され、③も良かった。
この結果を受け、日本老年医学会は運動とともにアミノ酸の摂取を推奨している。
鈴木さんは「どうしても運動ができない人は、
ロイシンなど必須アミノ酸を含んだ製品をとれるだけでも良い」と話す。
だが、サプリメントはあくまで補助。
国立スポーツ科学センターの中村格子(整形外科)に誰でもできるエクササイズを聞いた。
ポイントは「美しい姿勢」。
首や背筋、前面の太ももなど重力にあらがう「抗重力筋群」を鍛える。
イラストのような体のゆがみとる動作を5回前後するのが効果的。
「これをステップに、普段から良い姿勢を保つことが、
抗重力筋を鍛えることにつながる」と中村さんはいう。 朝日新聞(藤島真人 記者)
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ひざの痛みに悩む高齢者が増えている。
変形性膝関節症などの病気が原因。
患者は推計で約800万人ともいわれる。
転倒の原因にもなるため、痛みがあれば早く治療を受けることが大切。
薬による治療のほか、運動、ひざの負担を軽くする工夫でも、
痛みは改善できるという。
島根県出雲市の林千鶴さん(85)は4年前、変形性膝関節症と診断された。
右ひざに水がたまって腫れ、歩くのもつらくなった。
そのうち、転倒を繰り返すようになった。
3年前に受診した島根大学病院で、ヒアルロン酸注射を受け始め、
次第に痛みがひいた。
いまは2週間に1回、注射をしている。
1日50回の足踏み運動で、足の筋肉の衰えも防ぐ。
杖を使って外に出歩けるようになった。
変形性膝関節症は、ひざ関節の軟骨が減ってひざ関節が変形し、
衝撃を吸収する働きが弱くなって痛みが起きる。
高齢になるほど患者は増え、男性よりも女性に多い。
ひざ関節のなかには、もともとヒアルロン酸があるが、加齢とともに減る。
すると、関節をスムーズに動かす「潤滑油」の働きが落ちてしまう。
このヒアルロン酸を注射で補うのが林さんが受けている治療。
週1回の注射を5回続け、必要に応じて2~4週間に1回ほど注射して状態を維持する。
3年前には3回連続と、より少ない注射回数で効果が見られるタイプの薬も発売された。
日本整形外科学会は昨年、国際変形性関節症学会の指針をもとに、
国内の治療指針をまとめた。
ヒアルロン酸注射は、国際学会の指針よりも推奨度を上げた。
進行した人に使われる米国などに比べ、日本では早い時期から
使われることが多いなどの違いを考慮した。
症状が進んで軟骨のすり減りがひどくなると、
注射で痛みを抑えるのが難しくなることが多い。
指針の策定委員長の石黒直樹・名古屋大教授(整形外科学)は
「傷みがあればなるべく早く受診しておしい」と話す。
副作用として、注射した部位の痛みのほか、
薬の種類によっては関節炎などの報告もある。
「ストレッチも効果的」
指針では、ストレッチや運動の重要性も指摘されている。
ストレッチはひざの柔軟性を取り戻し、痛みを和らげる効果がある。
東京医科歯科大の宗田大教授(運動器外科学)は、基本のストレッチとして、
両足を伸ばした状態で座り左右交互に太ももに力を入れていく動作をすすめる。
ひざへの負担も少なく安全で、5秒間を10回ずつで1セット。
朝晩に1セットずつでも続けるといいという。
正座もストレッチ効果が高いが、痛みが強いとできない人もいるので、
入浴中に浴槽の中でやるといいそうだ。
ひざの痛みが和らいできたら、筋肉を維持するため、
ウオーキングやサイクリングなどの有酸素運動を行う。
体重が1㌔下がると、例えば階段の上り下りをしたときのひざへの負担は6~7㌔減る。
杖を使って正しい歩行姿勢を保つことも痛みの緩和に役立つ。
宗田さんは「ストレッチなどの治療は、レントゲンでひざ軟骨のどこが
どれほどすり減っているか確認してもらい、
無理のないレベルから行って欲しい」と話している。
こうした治療法でも改善しなければひざの関節を
人工関節に置き換えるなどの手術もある。
ただ、島根大の内尾祐司教授(整形外科学)は「早い時期に適切な治療を受ければ、
手術に至らずに生活の質を保って日常生活を送れる。
年をとったから仕方ないとあきらめないで欲しい」と話す。 朝日新聞(武田耕太記者)
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手軽で効果的な体力アップ法として
「インターバル(間隔)速歩」が注目されている。
ゆっくり歩きと速歩きを3分ずつ交互に繰り返すウオーキング。
夏場の電力不足で熱中症対策が注目されているが、
気象と運動能力の関係を研究している
日本生気象学会(事務局・島根大医学部)は
「暑さに強い体力づくり」への方策としても勧めている。
「運動は少しきつい程度」
日本体育協会のスポーツドクターの資格を持ち、
年に数回フルマラソンにも出場している札幌医大の
青木昌弘(リハビリーステーション医学)は速歩きのペースについて
「少しきついと感じる程度」と説明する。
インターバル速歩は10年ほど前に長野県松本市で誕生した。
同市は以前、1日1万歩のウオーキングを奨励して
市民の体力づくりに取り組んでいた。
しかし1年後に信州大が効果を調査すると、体重、血圧、コレステロール値など
健康面では改善効果があったものの、太ももの筋力や持久力といった
体力的な向上は見られなかった。
そこで速歩きを組み入れて運動負荷を高めたインターバル速歩が編み出された。
信州大は64、65歳の計100人を、ウオーキングにインターバル速歩を取り入れた
Aグループと取り入れないBグループに50人ずつ分けて5ヵ月間調査。
ウオーキングの日数は週平均4.5日で、1日当たりAグループは
インターバル速歩を繰り返し計30分を速歩、Bグループは1万歩を歩いた。
この結果、AグループはBグループより太ももの筋力が約10~15%、
持久力は約10%上昇していた。
「長期の継続可能」
青木医師はインターバル速歩について「体力がそれほどない人でも可能。
効果が出るには運動の継続が大切だが、長期間続けることも難しくない」と
長所を説明する。
日本生気象学会は4月、「日常生活における熱中症予防指針」(改訂版)を出した。
「終了後に乳製品」
暑さに強い体力づくりのためにインターバル速歩を1日5セット以上行い、
1週間で合計4日以上行うことを勧めている。
さらに熱中症予防のため、終了後30分以内に糖質、
タンパク質を含む食品(牛乳ならコップ1杯)の摂取を奨励する。
そうすると、体内の血液量が増加して発汗量が増加し熱中症になりにくくなる。
指針では「発汗のしやすさが20%、皮膚の血管の開きやすさが50%改善する。
暑い環境で運動をしても涼しく感じられるようになる」と説明している。
ただし、無理は禁物だ。
青木医師は「不整脈など心臓に疾患のある人は無理をしないで。
朝夕に運動して、場所も日陰を選ぶなど暑さに注意して欲しい」と呼びかける。
北海道新聞記事
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「大阪・新入学児へ」3月26日
ノルディックスキー・ジャンプ女子のワールドカップで個人総合2連覇を果たした
高梨沙羅(17)が、この春小学校に入学する母子家庭の子どもたち
149人にランドセルを贈った。
大阪府庁で3月26日、寄贈式が行われた。
高梨が所属し、ランドセルの合成皮革もつくっている化学メーカー
「クラレ」に提案して共同で贈った。
同社創業者が私財を投じて社会福祉事業を始めた縁で大阪を選んだ。
費用の一部は、2013年~14年に出場した大会の賞金をあてた。
高梨は子どもたちの代表3人からお礼の手紙をもらい、「ありがとう」と笑顔を見せた。
「総合V2 高梨沙羅帰国」 3月25日
ノルディック・スキージャンプ女子のワールドカップ(W杯)で
個人総合2連覇を果たした高梨沙羅ら日本代表メンバーが3月25日、
今季の戦いを終えて帰国した。
高梨はW杯総合優勝者に贈られるクリスタルトロフィーを掲げ、
「応援してくださった方の思いが詰まって、重くなっていると思う」と語った。
今季いちばん記憶に残った試合については4位だったソチ五輪を挙げ、
「ベストを尽くしきれなかった自分に悔しい思いをした」。
帰国後、ファンから受け取った手紙に励まされ、W杯個人総合2連覇に狙いを定めた。
18戦して15勝。
「(転戦して)変わっていくジャンプ台をどうやって攻略するかが楽しみだった」と
偉業を振り返った。 朝日新聞
W杯「高梨沙羅V締め 18戦15勝」3月22日
スロベニアのプラニツァで個人最終戦第18戦(HS 139㍍)が行われ、
既に2季連続の総合優勝を決めていた高梨沙羅が135㍍、132・5㍍を飛び、
271・6点で7連勝、今季15勝目、通算24勝目を挙げた。
伊藤有希は128・5㍍、125㍍の244・9点で自己最高に並ぶ2位となり、
総合得点でも3位に入った。
日本は国別得点でも1位となった。
岩淵香里は21位、渡瀬あゆみは25位、茂野美咲は27位、竹田歩佳は28位。
1回目はK点より10㍍先の135㍍。
「こちらに来て、一番のジャンプ。着地が難しかったが、最低限はできた」。
あまり感情を出さない高梨がガッツポーズを見せた。
段違いの強さを見せつけ、7連勝で最終戦を締めくくった。
18戦で15勝。
勝てなかった3戦も2位2回、3位1回。
まさに歴史的な快挙を成し遂げた。
今季ただ一度、表彰台に上がれなかったのが最大の目標だったソチ五輪の舞台。
衝撃的な敗戦に「気分も落ちていた」という。
だが、日本中から多くの感激を受け、「ここで折れるわけにはいかない」と切り替えた。
すぐに立ち直り、五輪後の5戦全てで優勝。
早々と2シーズン連続の総合優勝を決めても、満足することなく勝ち続けた。
常に理想のジャンプを追求する姿勢で、技術的な進歩を成し遂げてきた17歳。
五輪の敗戦についても、「いつもの自分ではなかったというより、
(メダルの)レベルに達していなかったのでは・・・。
技術も精神面でもまだまだ足りない。
4年後は同じ失敗をしないように、レベルアップをしたい」。
無敵の女王は試練を乗る超え、さらに自分のジャンプに磨きをかける。
伊藤有希の話
完全に納得のいく内容ではなかったが、ミスを最低限に抑えられた。
まだ上にいく自身はあるので心と体を鍛えて来季に臨みたい。
W杯総合優勝を決めて
表彰台で笑顔を見せる高梨沙羅
「戻った安定飛行」11勝目 3月1日
女子個人第14戦がルーマニアのルシュノフ(HS 100㍍)であり、
ソチ五輪4位で17歳の高梨沙羅(クラレ)が
合計252・0点で3連勝し、2季連続の個人総合優勝を決めた。
W杯得点を1320点に伸ばし、
ソチ五輪金メダルで総合2位のカリナ・フォクト(独)に
559点差をつけたため、高梨が残り全5戦で得点できなくても逆転される
可能性がなくなった。
高梨はW杯今季11勝目で、女子のシーズン最多勝利を更新。
また、通算20勝目となり、スキーW杯の日本勢ではノルディック複合の
萩原健司を抜いた単独最多となった。
高梨は1回目に最長不倒の100・5㍍で首位に立ち、
2回目も最長の99㍍を飛んで圧勝した。
ソチ五輪7位の伊藤有希(土屋ホーム)が自身2回目の表彰台となる3位、
岩淵香里(松本大)が22位、渡瀬あゆみ(アインファーマシーズ)が29位だった。
高梨が年間女王の座を再び手にした。
1回目。
助走路から踏みきりまでを滑らかな滑りで空中に飛び出す。
ただ一人、ヒルサイズを超える100・5㍍を飛んだ。
個人総合2位のフォクト(独)は前日の練習でひざを痛め、この日は欠場。
1回目を終え、総合優勝をぐいっとたぐり寄せた。
2回目は99㍍。
2回とも全体トップの完勝。
「いい条件で、気持ち良く飛べた。総合優勝を取れ、ホットした」
ソチ五輪では金メダルの最有力候補だった。
だが、2回とも追い風の不運があった。
そして「初めてプレッシャの恐ろしさを感じた」。
4位に終わった。
完全に気持ちの整理はついていない。
そんな彼女が前向きになれたきっかけは、やはりジャンプだった。
日本男子の団体銅メダル獲得だ。
「ジャンプで号泣したのは初めて。元気と勇気をいただけた」
昨季は史上最年少でW杯総合優勝を達成した。
今季は昨季と同じ14勝目での総合優勝だが、内容は1年前を圧倒する。
全体会で表彰台に立ち、11戦で優勝。
「一戦一戦自分のベストを尽くすことを心がけた結果が出た」。
全選手が照準を合わせる五輪イヤーに、
世界各地の台で安定した飛行を見せたのは、高梨だけだった。
「技術的にも精神的にももっと強くなりたい」。
その誓いを胸に、次の韓国・平昌五輪に向けて、新たな一歩を踏み出した。
「大幹鍛え着地向上」
今季の高梨は、大ジャンプをしても課題の
テレマーク姿勢を入れられるように取り組んできた。
ポイントは着地時に足を前後にずらす際、前の足で踏ん張れるかだった。
筋力を鍛えて着地時の衝撃に耐えられるようにし、スキーに乗る位置を探った。
例えば、片足のスクワット。
筋力をつけるためでなく、スキー板にバランス良く乗り、
着地時にひざと股関節を使って止まれるよう繰り返した。
W杯の飛型点のシーズン平均は60満点中、2季前の51・9点から昨季は52・8点。
今季は53・7点に上がった (第14戦終了時)。
抜群の飛距離に飛型点の精度を高めて勝ちまくった。
技術的なうまさについて、動作解析をしている
北星学園大の佐々木敏教授は2点指摘する。
一つめは助走姿勢から立ち上がる時、「ひざの上で動けること」が最大の特徴だという。
踏み切って上体を伸ばす時、ひざがぶれないから助走路に安定した力を伝えられ、
素早く飛行姿勢に入れる。
ひざが後ろに動く場合は逆モーションとなり、力をロスしてしまう。
二つめは足首の柔らかさ。
助走姿勢を低く組めて助走路に力を伝えられるという。
今季はけが人が続出した。
昨季に右ひざをけがした昨季世界選手権覇者
ヘンドリクソン(米)はソチ五輪に出たが、W杯は不参加。
ソチ銀メダルのイラシュコ(オーストリア)も先日、今季絶望に。
高梨は1月の蔵王大会の着地にひやっとさせる場面もあったものの、
鍛え上げた体幹を支えにして、けがをしない強さがあった。
朝日新聞 (笠井正基 記者)
「踏み切り修正で12勝目」3月2日
女子個人第15戦がルーマニアのルシュノフ(HS 100㍍)であり、
1日に個人総合2連勝を決めた高梨沙羅が合計230・4点で4戦連続優勝を果たした。
1回目に85㍍で2位につけると、2回目に93・5㍍を飛んで逆転した。
W杯は今季15戦で12勝目。
通算21勝目となった。
他の日本勢は伊藤有希が210・4点で6位。
渡瀬あゆみが20位、茂野美咲が23位、竹田歩佳が29位。
岩淵香里は36位で2回目に進めなかった。
2季連続のW杯個人総合優勝を決めても、自分のジャンプを追い求めるだけだ。
高梨が圧倒的な女王の存在感を示した。
1回目。
「(踏み切りの)タイミングが遅れて、後半、持っていくのが難しかった」。
追い風の条件もあって85㍍。 しかも、ランディングバーンは荒れていた。
「しっかりテレマークを入れるのが難しかった」
2位から追いかけた2回目はきちんと修正した。
踏み切りのタイミングに集中し、最長不倒の93・5㍍を飛ぶ。
飛型点もトップの54点。
「まずまずの内容」と自賛するジャンプで逆転優勝した。
前日は、2回とも全選手トップの圧勝。
個人総合優勝を決めて一夜明けたが、「まだ、実感がわかない」。
達成感に浸かるわけではなく、快挙に浮かれることもなく、
ただ目の前の試合に集中した。
15戦して12勝。 これが、今季3度目の4連勝という安定感だ。
W杯は残りが4試合あるが、連勝記録に目を向けるのか、
モチベーションをどこに置くのか。
高梨は言う。
「勝つことは素晴らしいことだけど、連勝したからすごいとは思えない」。
もはや連敗は度外視している。
「10本中10本、自分のいいと思うジャンプをできるよう確率を上げたい」。
ひたすらに理想のジャンプを追いかける戦いが続く。
「高梨沙羅、初の5連勝」3月8日
ノルディックスキーのジャンプ女子は8日、
オスロで個人第16戦(HS 134㍍,K点120㍍)が行われ、
既に個人総合2連覇を決めている17歳の高梨沙羅が初の5連勝で今季13勝目を挙げ、
女子単独最多の通算勝利数を22に伸ばした。
高梨は1回目に最長不倒の132㍍、2回目も128・5㍍を飛び、
合計257・6点で2位に39・1点差をつけて圧勝した。
伊藤有希が122・5㍍、125㍍の216・2点で3位に入り、今季3度目の表彰台に立った。
茂野美咲は25位、岩淵香里は26位、渡瀬あゆみは29位だった。
「ラージヒルでも圧倒的強さ」
ジャンプ台が大きいほど高梨の強さが目立つ。
ノルディックスキーの聖地オスロのラージヒルで、
飛距離に換算すると22㍍に相当する差を2位につけ
「歴史的なジャンプ台でいいジャンプができ楽しかった」と声を弾ませた。
「攻めすぎた」という1回目は助走姿勢がやや前のめりになり、
踏み切りで「ロスのある動きになった」という。
それでも最長不倒の132㍍をマークした。
修正を心掛けた2回目は「スムーズに動けた」と納得の出来で、
1人だけスタート位置をほかの選手より2段下げて、誰よりも遠くまで飛んだ。
今季W杯でラージヒルは初めて。
ノーマルヒルよりも早い助走速度に対応できない選手が多かったが、
17歳のW杯女王は「あまり気にならない」と戸惑いはない。
中学2年だった2011年1月にHBC杯で141㍍を飛んで
札幌・大倉山の女子最長記録を樹立したのが最初に脚光浴びるきっかけとなった。
当時から持ち味としてきた群を抜く飛距離で、また一つ白星を積み上げた。
「伊藤 3度目表彰台にも悔しさ」
伊藤は2回のジャンプでいずれもK点を超えたが、
「1回目(6位)、2回目(2位)とも一番強い向かい風をもらったのに、
その条件をものにできず悔しい」。
今季3度目の表彰台も素直に喜べなかった。
「ラージヒルは好き」とした一方で「飛べば飛ぶほど、踏み切りのタイミングが遅れる」と
新たな課題が出てくるようだった。
「高梨沙羅 6連勝」3月15日
スエーデンのファルンで個人第17戦(HS 100㍍、K点90㍍)が行われ、
高梨沙羅が90・5㍍、91㍍を飛び、228・0点で優勝した。
6連勝で今季14勝目、通算23勝目。
伊藤有希が89・5㍍、89㍍を飛び、218・3点で自己最高に並ぶ2位に入った。
気まぐれな風に惑わされなかった。
強風のため2度遅れ、2時間も待たされた一戦で高梨が快勝。
ただ一人、2回ともK点を上回るジャンプをそろえ、難なく連勝を6に伸ばした。
「風はころころ変わる。そういうときは踏み切りで攻め過ぎないように」と肝に銘じ、
空中で体が突っ込まない姿勢をできる限り保った。
これで今季は17戦で14勝。
ただ、高梨は記録にあまり関心がない。
「最低限のことはできたが、1回目の後半に少し浮力を得られなかった」。
黙々と理想のジャンプを追っている。
高梨沙羅「飛び級入試」合格 3月17日
ノルディックスキー・ジャンプ女子のソチ五輪代表で、
ワールドカップ(W杯)個人総合2連覇を果たした17歳の高梨沙羅選手(クラレ)が、
日本体育大学体育学部の「飛び入学入試」に合格したことが17日分かった。
関係者によると、高梨選手は海外遠征中のため、
帰国後に入学するかどうかを決める。
日体大は、飛び入学入試を2014年か度から採用。
高梨選手はグレーマウンテン・インターナショナル(北海道旭川市)に在籍し、
すでに高校卒業程度認定試験に合格。
ソチ五輪後に日体大を受験した。
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