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山親爺@Black-Bearが、日々の活動と体験雑学を綴っていす。
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    支笏湖北岸、国道453号横の斜面を行き来するシカ。
  左の個体には首輪型発信器、個体識別の耳標が確認される。
 樹皮はぎの跡もあちこちに 交通事故起こす

  「都会のエゾシカ」

 札幌市を中心とした大都市圏に出没、
車や鉄道と衝突し交通事故を引き起こす「アーバンディア」(都会のシカ)の大供給地として、
支笏湖周辺が浮かび上がってきた。

  酪農学園大の調査により、湖畔で越冬し、夏場に都市部近くで過ごす季節移動がうかがえる。
湖畔の越冬シカの捕獲が、札幌周辺の「アーバンディア」対策の鍵を握っているとの指摘もある。

 「昨年10月末、札幌ドームの日本シリーズで日ハムが巨人と戦っていた時、
近くで支笏湖畔のシカがのんびりしていました」。
酪農学園大の吉田剛司教授(野生動物保護管理学)はこう話す。

 吉田教授の研究室では、昨年1~3月、支笏湖畔で捕獲したシカに
GPS(衛星利用測位システム)付き首輪型発信器(1年間で自動脱落)を装着し、
移動を追跡してきた。
その結果、捕獲した16体のうち、10固体が季節に合わせ移動していることが分かった。
4月上旬に北上、12月に南下して湖畔に戻る「季節移動」が明確になったという。

 最も移動距離の長いシカは25㌔移動し、夏―秋、札幌ドーム近くの
札幌市豊平区羊ケ丘周辺に長期間滞在したことが確認された。
 このほかの夏場の異動先は、北広島市のゴルフ場周辺、恵庭市の漁川流域など。
またこの調査に先立ち、同研究室では一昨年11月、羊ヶ丘で捕獲したシカ1個体がその後、
支笏湖畔に移動したことも確認。
シカは群れで行動するため、相当数の個体が支笏湖畔―札幌方面を、
季節移動しているとみられる。

 吉田教授は言う。 「支笏湖畔の越冬シカは暖かくなるとともに札幌周辺の農作物、
ゴルフ場や樹林帯外緑部の草類など、栄養価の高い餌を求めて季節移動し、
積雪で餌が取れなくなると、支笏湖畔に戻るのです」

 今年4月14日、支笏湖北岸を走る千歳市支笏湖畔温泉に近い国道453号に、
山側斜面上部から大きな石が防護柵を突き破って道路上に転がり落、
1日余り通行止めとなった。
札幌開発建設部によると、1993年以降、湖北岸の国道への落石は今年で5回目だ。

 「あの斜面はかつてはササや草が生い茂っていましたが、
シカが冬場に雪を掘り起こして食べつくし、その後、
木の樹皮や根を餌にするようになりました。
地肌が露出し、崩れやすくなったのでは」。
支笏湖温泉街で食堂などを営む副士国冶さん(36)は嘆く。
冬場になると、相当数のシカが国道453号北側の急斜面周辺に集まり、越冬している。
環境省・支笏湖自然保護管事務所では「積雪の増加とともに、
シカがこの斜面に集まってくるようです」。
日当たりがよく、雪解けが早く、雪の下の餌を確保しやすいことが大きいとみられる。

 地元住民でつくる支笏湖自治振興会では咋夏、
千歳市にシカの「捕獲」などを求める要望書を提出。
会長であり、湖畔で長年、温泉宿を経営する佐々木金治郎さん(71)は言う。
「湖畔周辺では90年代以降、シカが目に付き始め、5、6年前から急激に
増えた感じがあります。
車との衝突、次世代の幼木を餌にすることで山が荒れ、
地元としても深刻に受け止めています」

 人口が集中し、通行車両も多い札幌周辺で近年、夏場に出没が目立つシカ。
シカにとっては、餌が少なくなる冬場を過ごす越冬地の存在は大きい。

 道立総合研究機構・環境科学研究センターの宇野裕之研究主幹は
「札幌圏のアーバンディアは、激増する日高・胆振方面から入ってくるシカの
比重が大きい。
これらのシカにとって非常にコアな越冬地が支笏湖周辺。
積雪を掘り起こしやすい地形(傾斜地)や、植生(針・広葉樹の混交林)が
越冬に適していることが大きい」と語る。

 湖周辺は支笏洞爺国立公園の特別地域、鳥獣保護区で、
事前の手続きが必要な許可捕獲を除けば、一般の狩猟はできない。

 宇野主幹は「シカたちは、支笏湖周辺ならば狩猟の危険がないことを学習して、
集まってきていると思う」と付け加える。

 支笏湖畔に集まるシカの増加とともに、千歳市では2005年から08年を除いて
毎年11、12月に湖に近い場所で許可捕獲を行い、年13~74頭捕獲してきた。
今年1、2月には、環境省も初めて、試験的に41頭を捕獲した。

 しかし吉田教授は指摘する。
 「支笏湖周辺の越冬シカ数と個体群の増加率を考えると、現状の捕獲程度では、
札幌周辺のシカの生息数調整への効果は期待できない。
捕獲しやすい越冬中に、もっと効率的に捕獲することを考える必要がある」 北海道新聞記事

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