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山親爺@Black-Bearが、日々の活動と体験雑学を綴っていす。
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     「定池 祐季 さん(34)」 

 「地域の祭りのため小型発電機を買って、皆で使い方を覚える。
これも防災です。避難所で、すぐに使えますよね」。
北海道大・地震火山研究観測センターの助教として、
暮らしに溶け込む防災のヒントを市民講座で伝える。

 1993年7月12日夜、住んでいた奥尻島で北海道南西沖地震に襲われた。
当時中学2年生。
家族と車で高台に逃げた。
自宅から10㍍ほどの青苗地区は10㍍を越す津波が押し寄せた。

 翌春、父親の転勤で島を離れたが、大学の卒論の課題に災害文化を選び、島に通った。
「地震の後に津波が来ると知っていたら、家族は死ななかった」。
出会ったおばさんは涙を流した。
悲しみを繰り返さないためには、語り継ぎと備えが必要だと感じた。

 大学院を出て実家がある内陸部の旭川市の市役所に勤めたが、
2004年のスマトラ沖地震で津波の怖さを改めて思い知らされた。
「奥尻島で経験した私が防災に役立てるかも」。
市役所を辞め、再び防災研究の道へ戻った。

 20年前のある日、逃げようとして玄関で履いたのは、走りやすい運動靴ではなく、
いつもの通学用の革靴だった。
「防災時には、普段通りのことしかできない」が持論になった。
だから、講座ではいつも繰り返す。
「日常生活の中で防災意識をどうしみこませていくか、が大事です」  朝日新聞


 「今、防災を考える」定池 祐季さん」2013年8月

 近年、防災教育に注目が集まっている。
淡路大震災(1995年)でハードの防災の限界が示され、各地で展開されるようになった
防災教育であるが、東日本大震災後、さらに注目されるようになった。
甚大な被害において、津波到達前に多くの児童・生徒、教員や住民らが無事に避難し、
「釜石の奇跡」と言われた例のように、継続的な防災教育によって、
人的被害が減らすことができた事例が伝えられるようになったからである。

 防災教育は、究極的には命を守ることにつながるものである。
ひとりひとりの命が大切であるという考え方にもとづいて、
防災発生時に自らが助かるだけでなく、他者も助け、その後の被災社会においても何らかの
役割を担っていくことのできる人が育つことを目指している。

 自助・共助を担うことのできる人々を育成することは、社会の防災力の向上につながり、
減災社会の実現に向かっていくための重要なアプローチなのである。

 防災教育チャレンジプランは全国の防災教育の取り組みを支援する
「防災教育チャレンジプラン」による分類が示されている。

 「防災教育チャレンジプラン」による防災教育の分類」

「遊び・楽しみながらの防災」
 かるた、紙芝居、劇、防災クッキングゲームなど。

「災害を想定した訓練」
 防災訓練(バケツリレーや搬送など、個別の訓練も含む)、自宅安全チェック、
非常時のグッツづくり、情報伝達など。

「災害に強い地域をつくる」
DIG(災害想像力ゲーム)、防災マップづくり、地域調査、災害復興模擬会議、
地域向け学習発表会など。

「災害を疑似体験する」
防災オリエンテーリング、津波被害立体地図製作、シミュレーション、
地震による倒壊モデルなど。

「防災に役立つ資料づくり」
避難所標識、海抜プレート、震災記録集、防災実践事例集、防災カレンダー、
防災ハンドブックなど。

「防災に関する知識を深める」
防災講話、ビデオ視聴、調べ学習、防災学習型修学旅行

「防災教育チャレンジプラン」による防災教育の分類が示されている。

「災害を想定した訓練」の具体例

 「防災訓練」は初期消火、避難といった災害発生直後の対応能力を
高めるためのものである。
「災害時に強い地域をつくる」ための具体例「DIG(災害想像力ゲーム)は、
北海道で最も普及している図上での訓練である。
 
 東日本大震災後、北海道沿岸部でも設置数が増えた
海抜プレート(その場所の標高を表示する看板)作成・設置は、
自分のいる場所が津波の浸水の恐れがあるかどうか判断するための
 
 「防災に役立つ資料づくり」であることがわかる。
 一昨年7月、日高管内えりも町の老人クラブが、北大地震火山研究観測センターの
スタッフと共にえりも町役場などの標高調査をし、高さを示すプレートを設置した。

 この取り組みでは、地域住民測量を通して津波避難という視点から地域を
再確認することができた。
さらに、その成果物を掲示する(えりも町広報紙にも掲載された)ことで、
防災教育の取り組みを町民に紹介し、かつ防災に役立つ資料を提示する意味で、
一石二鳥のも三鳥にもなる取り組みだと言える。

 災害が頻発する地域では、住民自身の生活体験の中に災害体験が
強く印象づけられ、事前の備えから災害の対応に至るまで、
「災害文化」といわれる災害に対する考え方や対応策などが継承されやすい。
加えて、継続的な防災教育を実施することによって、
災害文化を継承していく仕組みが担保される。

 反対に、めったに災害の起こらない地域では、過去の災害の語り継ぎや記録を
残すこと、継続的な防災教育などを意識的に行っていかなければ、
コミュニティーに災害文化を形成し、つないでいくことが難しい。

 災害文化を継承し、社会の防災・減災力を高めていくためには、防災教育に加え、
防災・減災につながるふるまいを日常生活で習慣化し、継続していくことが大切である。
このふだんの生活における防災・減災の取り組みは、
「生活防災」、「日常防災」、「イツモ防災」などと呼ばれている。
整理整頓のついでに防災グッツの置き場所を作る、部屋の模様替えをするときに
家具固定をする―というような一石二鳥の方法もある。
また、近所の人とあいさつや雪かきの助け合い、清掃活動への参加や地域の
イベントの企画・運営に関わることなどは、
地域社会とのつながりを持つ中で共助を高めることにもつながっていく。

 北海道の恵み深い自然は、時としてさまざまな災害を引き起こすことがある。
積雪寒冷地という特徴もある。
過去の災害に学びながら、北海道の特性をふまえた防災教育を進めることによって、
北海道の防災・減災につながる災害文化が醸成されていくだろう。  北海道新聞記事

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