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山親爺@Black-Bearが、日々の活動と体験雑学を綴っていす。
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   「加藤 百合子さん(40)」  

 産業機械の開発のプロが、農業に舞台を移した。
「ものづくり」でも、暮らしの糧を生む農業をより良くして、次の世代に残したい。
母の思いがビジネスになった。

 山あいに広がる茶畑に、雨が落ちていた。
8月半ばの朝、加藤百合子さんは静岡県内のお茶畑を訪れた。

  「規模を広げて、直販も増やしたいけど、販路がね・・・」。
売り上げを増やしたいが、売り先を探しあぐねている農家に、加藤さんが応じた。
「農薬を使わず手間をかけたお茶だから、高級路線で売らないといけないですね」。
輸出の可能性も含め、話し合いは1時間ほど続いた。

 加藤さんが社長を務める「エムスクエア・ラボ」を静岡県菊川市で立ち上げたのは5年前。
自らを「ベジプロバイダー(野菜の供給者)」と呼ぶ。
良質の野菜をつくる農家と、レストランや百貨店など買い手を息長く結びつけるのが仕事だ。
買い手の要望を聞き、応えられる野菜をつくる農家を探し、支援している。
農家にとっては「営業代行」、買い手には「目利き役」となる。

 インターネットなどを使って農家と一般消費者を結び、農産物を売る商売は結構ある。
加藤さんは買い手を「プロ」に絞り、作り手とより直接結ぼうとするのが特徴。
厳しい要望に応えることが農家を育て、良質な農産物が結果的に消費者に届き、
ビジネスが拡大して、農家の努力が報われる ―。
そうしたサイクルをつくる取り組みが評価され、
日本政策銀行の第1回女性起業大賞に選ばれた。

 農家をまわり、畑の状況や品質を確認、ITを駆使して分析する。
経営相談にも応じる。
買手に生産現場を見てもらい、プロ同士の息の長い関係をめざす。

  販売に応じた手数料とコンサルタント料が主な収入になる。
取引農家は90ほど、買手も50ほどに増えた。
「ルッコラをほしい」だけでなく、「〇〇さんのルッコラがほしい」という注文が
レストランのシェフなどから届く。
ようやく黒字のめどがついてきた。

 東大農学部で学び、農業機械の研究に取り組んだ。
ただ、就職したのは電機メーカー。
ものづくりの面白さを感じて、半導体関連のエンジニアになった。
結婚を機に26歳で静岡に移り住む。
夫の親族が営む産業機械メーカーで作業機械を使う減速機などの開発を担った。
2人の娘も生んだ。

 転機は、そんな日々の中でやってきた。
 「母親として自分がやりたいことは何か」
 育児になれて少し余裕が生まれ、じっくり考えた。
機械開発で一定の成果を得られたという達成感もあり、
改めて目が向いたのは農業だった。

 「同じ『ものづくり』で、子どもたちにとって一番身近な食べ物をつくる産業」だからだ。

 本人いわく「おっちょこちょい」だが行動は早い。
地元大学の農業講座に通い、作り手とも話を深めた。
感じたことは「農家は買い手や異業種などと交流が乏しく、情報が伝わらず、
それが元気を失っている要因ではないか」ということだ。
それなら自分ができることがあるのではないか、と起業した。

 もちろん最初からうまくいったわけではない。
インターネットで農産物の販売情報などをやりとりする事業は収益につながらなかった。
青果の卸売りでは、数百万円の損出を出す失敗もした。
苦しい時期も「ママみたいな社長に私もなりたいな」という娘の応援が背中を押した。

 機械がわかる人を集められるのかという課題はあるが、
静岡以外へも地元の企業などと組んでビジネスを広げることを考えている。
秋からは新潟で取り組みが始まる予定だ。

 加藤百合子さん
1974年千葉県生まれ。 東京農大卒。
英国の大学院留学を経て、
米国で米航空宇宙局(NASA)の植物工場のプロジェクトにも参加。
2009年 起業 エムスクエア・ラボ 社長 朝日新聞記事

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