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山親爺@Black-Bearが、日々の活動と体験雑学を綴っていす。
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   高齢者がまねしやすいよう、
   向かい側で同じ動作をする。
   自分がいったん「すっぴん」になり、
  そこから一緒にメイクする

 資生堂 ビューティーセラピスト
 「有村 明美 さん(47)」  

  顔と顔がくっつきそうなくらい近づいて、優しく語りかけた。
 「さあ、クリームをつけていきましょう。耳のあたりまでしっかり塗ると、
刺激で唾液がよく出ます。食事もおいしくなりますよ」

 高齢女性に身ぶり手ぶりを交え、ファンデーションや口紅の塗り方を説明していく。
「しわだらけなのよ」と恥ずかしがっていた女性が、口紅を塗り終えたころには
「きれいになりました」と笑みを浮かべた。

 お年寄り自身にスキンケアやメーキャップをしてもらいことで、
認知症の予防や介護の負担軽減につなげる。
資生堂が4年前に事業化した「化粧療法」の当初から
ビューティーセラピストとして参加している。
月に10回は病院や特別養護老人ホームなどで開く化粧教室に出てきた。
社内で多くの後進も育て、いまでは全国に約80人いるセラピストのリーダーだ。
これまでに指導した高齢者は、のべ8千人に達する。

 眉を描き、紅をさす。
教える内容はいたって簡単。
多くの女性がしていることだ。
ただ、体の自由が聞かなくなったり、認知症の症状が進んだり、
社会とのつながりが薄れるにつれ、多くのお年寄りは化粧から遠ざかってしまう。
一度忘れた習慣を取り戻してもらうのは、難しい。

 「して差し上げる」のではなく、できる限り、自分の手でメイクしてもらうことにこだわる。
資生堂の研究では、腕にある49の筋肉のうち、
化粧をするときによく使うのは三角筋や上腕二頭筋など五つ。
化粧する際はちょっとした動作の積み重ねで手や腕の筋力の維持も見込めるという。
その介助をするのがセラピストの役目だ。

 5~6人のセラピストで、20人近い高齢者に教える。
ちょっと目を離すと化粧用のスポンジを口に入れてしまう人や、
眉を描くはずなのに顔中ひげのような落書きだらけになってしまう人がいる。
始めた頃は緊張のしっぱなしだった。
1時間近い教室を終えるころには頭髪から絞れるほど汗が出て、
「またシャワー浴びてきた? 」と同僚にからかわれた。

 どのタイミングで声をかけ、手をさしのべるのが効率的か。
毎回、教室の様子を録画して反省会を開き、意見を出し合った。
いまは手が止まっている人がいても、目や耳が不自由なのか、
認知機能が衰えているのか、状況を落ち着いて判断できる。

 もともと「おじいちゃん子」で、お年寄りが好き。
高齢者向けに化粧療法を事業化する話が社内で持ち上がったとき、
迷いなく上司に「やらしてほしい」と直訴した。

 「朝は機嫌が悪かったのに、あんなにニコニコしている」「自分で眉を描けるなら、
(食事の)スプーンも自分で持てるんじない? 」
 施設のスタッフから驚き交じりの感想を聞くたびに、仕事の意義とやりがいを実感する。
「体を動かすだけでなく、その人の心も動かしたい」と考えながら、日々高齢者と向き合う。
  化粧には、人を喜ばせる力があると確信している。

  「仕事の合間に資格」
 化粧という「モノ」を売る販売員と違って、いまはお化粧という
「行為」を価値として提供する仕事。
少しでも高齢者の気持ちを理解し、コミュニケーションが円滑になるよう、
忙しい仕事の合間を縫って介護に関する勉強を続けている。
サービス介助士2級や、認知症介助士など、これまでに取った資格は五つになった。

  プロフィル
ありむら・あけみ 鹿児島県生まれ。
1988年に長崎県の短大を卒業後、資生堂の子会社に美容部員として入社。
06年に資生堂本社のCS推進部に異動し、美容部員の教育・指導などに携わる。
朝日新聞(佐藤 秀男 記者)

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