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山親爺@Black-Bearが、日々の活動と体験雑学を綴っていす。
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    「在来種」身近な存在に

 料理にスピードと効率だけを求めると、乾物の豆という食材は部が悪い。
水で戻すのにひと晩、煮るのに弱火でゆっくり。

 横浜市青葉区のマンションの一室で「豆の学校」を開く長谷川清美さん(49)は、
「豆料理、面倒くささの象徴ですよね」とうなずく。
生家は北海道・遠軽町で90年続く豆販売店「べにや長谷川商店」。
在来種と呼ばれる土地に固有の豆を多く扱う。

 農家が自分で種を取り、栽培を続けることが頼り。
すっかり希少品になったが、食べる人、育てる人がいなくならないようにするのが
長谷川さんの仕事だ。
消費地の拠点を置いて豆を売り、時代に合った食べ方を一緒に伝える。

 「学校」を訪ねた日の講座は「黒豆」だった。
参加者は、自己流の煮豆に失敗して発奮した人、
ヨガを初めて自然食に目覚めた人などそれぞれ。
黒豆のレシピをいくつか教わり、食べ比べる。

 やわらかな関西風の黒豆が全国に広がるが、
意外やしわが寄って歯応えのある関東風が好評で、「しわが寄るのは失敗かと思ってた」。
黒豆のゼリーには「お正月でなくても食べられる」と声があかる。
長谷川さんは「じっくり豆を煮る暮らしが、
おしゃれな雑誌で眺める対象になったのを感じます」。
敷居を高くしているのには、情報を流すメディアにも原因がありそうで、どきっとした。
家業と関係なく仕事をしていた長谷川さんの目が在来種に向いたのは30代前半、
家族に頼まれて神奈川県での百貨店催事を手伝ったことに始まる。
並べた豆の中から、金時系統で北海道を代表する在来種の
「前川金時」を「初めて見るけど」と不安半分で買った女性がいた。
翌日、笑顔で売り場にやってきた。
自分で甘く煮た前川金時を差し出し「おいしくできました」。
周囲の客も興味津々、豆談議が始まって、数日で完売した。

 手応えを感じて高級スーパーなどに営業を始めたが、反応は鈍い。
先々で「どう料理するのか」と聞かれた。
「答えるや役を自分しかないと腹を決めました」

 初心者向きに豆のレシピを書籍にまとめ、圧力鍋や家での冷凍保存など、
手軽な方法を進んで紹介する。
エスニック風やスイーツなど幅広い。
一方で、豆の販路は個人経営の自然食品店中心にした。
扱う商品への思い入れのない店では売れないからだ。

 長谷川さんは、今春出版した豆の図鑑の取材で、東北から沖縄までの畑を訪ねた。
茨城で出会った小豆の呼び名は「娘きたか」。
早く煮えるので里帰りした娘にすぐ食べさせてやろうという親心がこもる。
産業の農業とは違う。
作物と人の結びつきは、遠軽で見てきた光景と同じだった。

 自身が扱う豆は30種ほどある。
在来種に大豊作は望めないが、天候の悪い年でも全滅はない。
種を買う必要がなく、肥料もほとんど使わない。
「発想を変えれば、グローバル社会でも相手に左右されない強みがあります」

 記者も自宅で前川金時の煮豆に挑戦した。
甘みは道産のビート糖をたっぷり。 ちょっと皮がやぶけたが、ほくほくして香りも強い。
地味ではなく滋味。
土地の味がした。

  国産の豆
 小豆、インゲン、エンドウなど、小豆を除いた豆類は国内の年間消費量約16万㌧の
半分が外国産(日本小豆類協会)という状況だ。
2013年の統計で北海道の収穫量が小豆で全国の約94%、インゲンで95%と
圧倒的な割合を占めるが、作付面積自体は1970年ごろから減少を続けている。

 在来種の野菜全般について、地域おこしや、遺伝資源の保護を目的にした
保存活動が各地で展開されている。
地場産品として商品化するほか、地元で栽培し、活動に共感する人を集めて、
料理を食べてもらうといった活動が目につく。
長谷川さんは近刊「べにや長谷川商店の豆図鑑」で埼玉県での在来大豆と
豆腐店の取り組みを紹介する。   朝日新聞(長沢 美津子 記者)

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