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山親爺@Black-Bearが、日々の活動と体験雑学を綴っていす。
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 道内最高峰の旭岳(奥)を間近に見る登山道脇で、
在来種のオオマルハナバの
巣を見つけて調査する 井本哲雄さん


   「セイヨウオオマルハナバチ」  

 道内最高峰、旭岳(2291㍍)を間近に望む
姿見園池~裾合平の登山道。
腕に「セイヨウオオマルハナバチ=(セイヨウ)バスターズ(防除事業従事者)の腕章をつけた旭川市の井本哲雄さん(62)夫妻がゆっくりと歩きながら、時々立ち止まる。

  「マルバシモツケにエゾオオマルハナバチ5匹、
アオノツガザクラにエゾヒメマルハナバチ3匹・・・」。
高山植物が咲き競う花畑にやってくるハナバチの種類と数を次々とノートに記録していく。

 井本さんはセイヨウが見つかったらすぐに捕まえられるように、
ポケットの中に常に補虫網を用意。
裾合平だけでなく、銀泉台~赤岳、黒岳~石室など大雪山の五つの登山ルートで、
ハナバチ調査とセイヨウの駆除活動をボランティアで続けている。

 大雪山の高山帯でセイヨウが初めて確認されたのは2006年8月。
黒岳(1984㍍)の山頂直下だった。
翌年には旭岳の姿見園地でも確認されたが、
11年までは1~2地点、個体数も1~7匹とごく少数だった。
ところが、12年には姿見~裾合平のほか、赤岳の南のトムラウシ山に近い
ヒサゴ沼周辺の3地点に広がり、13年には、さらに緑岳と美瑛富士を加えた
5地点で計50匹以上が確認された。
環境省の委託を受けた「さっぽろ自然調館」の調査報告書は、井本さんらのデータも踏まえ、
「12年以降、セイヨウの確認個体数と確認地点数が並行的に増加している。
高山帯における本格的な侵入定着と二次的な分散という新たな段階に
入りつつあるように見え、非常に危惧される事態にある」と指摘した。

 道は東京大学保全生態学研究室と連携し、
監視や捕獲をする市民ボランティア「セヨウバスターズ」を募った。
登録者は現在、約700人を数え、駆除報告5万匹を超えた年もあった。
しかし、セイヨウの生息が確認された市町村数は、
特定外来生物に指定された06年の66から、13年は129に倍増した。

 環境省も高山帯への侵入を重視し、08年から姿見園地を中心に
重視・捕獲活動を開始。
今年も8月に4回、日ごろ国立公園の美化などに協力している
パークボランティアによる活動を計画している。

 だが、大雪山国立公園は面積が22万6千㌶、南北は約60㌔
東西は最大約50㌔にも及ぶ日本最大の国立公園で、あまりにも大きい。

 7月21日と30日の2回、姿見園地と裾合平を往復する井本さんの調査に同行した。
両日ともエゾオオマル、エゾヒメマルを中心に200匹以上の在来バチが記録されたが、
セイヨウは1匹も確認されなかった。

 井本さんは「高山帯はまだ在来バチの勢力が圧倒的。
セイヨウは在来バチの1%にも満たない。
今のうちに高山帯で組織的な駆除をしないと取り返しのつかないことになる」と指摘。
さらに、「市街地では9割がセイヨウ。大雪山のふもとのラベンダーやルピナスの花も
セイヨウだらけ。高山帯予備軍のいるふもとでも並行して
駆除を続ける必要がある」と訴える。

 「マルハナバチハンドブック」をつくり、市民参加型のモニタリングを提唱、
道や市民団体などと連携、実践してきた鷲谷いづみ・東京大教授は
「モニタリングを兼ねて捕獲圧をかければデータも蓄積される。
重要地域の監視を一層強め、さらに道内全体で捕獲圧を高めることが必要だ。
そのために、道内のいくつかの組織と連携し、
モニタリング計画がさらに発展されることを願っている」と語った。

 ※ セイヨウオオマルハナバチ
 欧州原産。
1990年代初めからハウストマトなどの受粉用に輸入され、
ハウスから抜け出して全国各地で野生化した。
ミツバチよりひと回り大きく、胸と腹に黄色と黒のしま模様、尻の部分が白いのが特徴。
繁殖力が強く、在来種を巣から追い出し、受粉を助けずに花の基部に穴を開け、
密を吸う習性(盗密)もある。
在来のハナバチと植物との共生関係を崩す恐れがあるとして、
2006年9月に特定外来生物に追加指定された。 朝日新聞(深沢 博 記者)

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