山親爺@Black-Bearが、日々の活動と体験雑学を綴っていす。
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「希戸(きど)類元素」
周期表第3族第6週期のランタン(原子番号57番)から
ルテチウム(71番)までの15元素(総称ランタノイド)を指す。
やはり第3族のスカンジウム、イットリウムを加えて
17元素とすることもある。
電子配置に共通の特徴があり、化学的性質がよく似ている。
ランタンからユウロピウム(63番)までを軽レアアース、
カドリニウム(64番)からルテチウムなでを重レアアースと呼ぶ。
磁石の磁力や保磁力を高めたり、電磁波を受けて発光する性質があり、
ハイテク産業には不可欠。
「ものづくり」日本にとって生命線といえる。
レアアースの生産は中国がほぼ独占しており、2010年の中国漁船衝突事件では
事実上の禁輸措置で揺さぶりをかけてくるなど、
外交カードとして利用して国際問題になっている。
それだけに日本が独自の資源を確保することに期待が高まっている。
「なぜ太平洋の底にたまった ? 」
「海底に大量レアース 陸の千倍 太平洋に」というニュースが
世界を駆けめぐったのは昨年夏。
加藤教授(当時は准教授)らのグループは、過去に海底から掘り出されたコア試料の分析から、
タヒチ島近海など太平洋中部や南東部の深さ4千から6千㍍の海底の泥に
大量のレアアースが含まれていることを突き止めた。
なぜ海底にレアアースがたまったにか、加藤教授は次ぎのように推理する。
火山性の海底山脈がある中央海嶺(東太平洋海嶺)の熱水作用や火山活動に伴い、
鉄やマンガンが酸化された鉄質懸濁物質やフィリップサイトという鉱石が放出される。
これらが海中のレアアースを次々と吸着し、沈殿したのがレアアース泥とみられる。
では東太平洋海嶺でレアアース泥が発見されたのはなぜか。
「南鳥島は現在のタヒチ島沖で生まれたから」と加藤教授。
1億2千年前のことだ。
その後、南鳥島を載せたままプレートが長い時間をかけて今の位置まで移動した。
だから、以前に降り積もったレアアース泥が残っているのだという。
詳細は加藤教授の新著
「太平洋のレアアース泥が日本を救う」(PHP新書 819円)で読むことができる。
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