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山親爺@Black-Bearが、日々の活動と体験雑学を綴っていす。
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      「十勝若牛」

 炭火焼きした肉の断面はバラ色で、見るからにしっとりしている。
ホルスタインのオスを肉用に育て、若いうちに出荷する「十勝若牛」。
やわらかな赤身という個性は、霜降り重視の肉の世界をひっくり返すパワーを秘めている。

 2月下旬、東京都世田谷区のイタリア料理店で、
十勝清水町農業協同組合(JA十勝清水町)が十勝若牛の試食会を開いた。
生産組合の吉田哲朗(38)組合長が健康な牛の育て方を説明する相手は、
料理研究家の女性たちだ。
吉田さんは「食べた感想から、どんな肉質を目指せばいいのかを教わりにきました」。

 参加者の1人、横浜市内で料理教室を開く高谷華子さん(47)は、
モニターとして自宅でも十勝若牛を調理した。
「淡い色で第一印象はスーパーの安い肉だったのに、上品な味わい。驚きました」。
ローストビーフはワサビしょうゆ、しゃぶしゃぶもさっぱりしてゴマだれによく合った。
「和食の献立にすんなりと溶け込むと思います」

 清水町は十勝有数の酪農地帯。
ホルスタインの子牛が年に約1万頭生まれる。
その半分5000千頭のオスにどう商品価値を付けるかは、農家の安定経営にかかわる。

 ホルスタインはサシが入りにくい。
黒毛和種を頂点とする市場で、相場は国産牛の乳用種としてひとくくり。
輸入牛との価格競争にさらされる。
JA十勝清水参事の岡田繁さん(53)は「他にない特徴を持つ肉が必要でした」。
 
 岡田さんが農協に入った1980年代半ば、
酪農家は設備投資の借金と乳価の下落に苦しめられていた。
支出を抑えるだけでは問題は解決しない。
生産性を伸ばし、「売り」に強い農協に変わろうという決意が出発点だ。

 ホルスタインは生後14ヵ月まではぐんぐん筋肉が増え、
その後じわじわ脂肪をつけていく。
生牛になると出てくる特有のくせを嫌がる消費者もいる。
岡田さんたちは、サシ重視の流れに背を向けて、
肉がやわらかでくせのない段階で出荷する道を選んだ。

 事業開始は96年、肉にうまみを出すのが当初の課題だった。
「手本がないので、できた肉を食べては飼料の中身や与え方を考える繰り返し。
3年で納得できた」

 消費者の反応も通常とは逆で、女性や子どもに人気。
普段は肉を敬遠する人が「これは食べられる」と言ってくれる。
全国の銘柄牛が集まるグルメイベント「牛肉サミット」に参加し、
あっさり味を強調した「ローストビーフにぎり」で優勝、
地域ブランドとして商標登録もなかった。

 次は、流通に対して価格の優位性を認めてもらうこと。
2年ほど前から「プレミアム」と呼び、より高い肉質に仕上げる飼育法にも取り組んでいる。

 東京の試食会で、「ブランドになるのでは」と声があがったのが若牛の内臓料理だった。
シェフの腕を差し引いても、タンやレバーも胃袋も、
かむほどに甘みがあって、後味がやさしい。
「一番大事なのは牛の健康」という組合長の言葉と重なった。

 肉用牛の」格付けと評価  
 北海道内で育てている牛は2014年で約51万頭。
乳用種が約33万4千頭で全体の65%を占める。
13年の食肉格付けの結果で、黒毛和種の中心が上位のA3、A4なのに対し、
乳用種の去勢ではB2ランクが約68%だった。

 健康長寿を求める消費者の牛肉への感心は、
ごちそうを象徴する霜降りから、赤身肉へと多様化している。
画像解析による食肉の評価法に取り組む帯広畜産大学の田口圭吾教授は
「消費者が食味で肉を選ぶための手がかりを作りたい。
脂肪の多さのほかにも肉の価値をはかる物差しがあっていい」と話す。
 朝日新聞(長沢 美津子 記者)

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